『私の教え子ベストナイン』野村克也
●今回の書評担当者●芳林堂書店高田馬場店 飯田和之
いきなりですが自分に自信がないせいか強いものが総じて好きです。あとは一風変わったものでしょうか(笑)。
そんな訳でベストとか最強とかそういったものには凄く惹かれます。スポーツ好きの方ならば誰しもベストナインとかベストイレブンとかドリームチームとか勝手に組んでみた経験があるのではないでしょうか。
野球をまともにやった経験はないので「お前に何が解る、何も知らないくせにでかい口を叩くな」とか言われそうですが、そんな声をあえて無視して(笑)個人的に大好きな「ドカベン」シリーズメインで水島新司先生の作品の中でのベストナインを独断で組んでみました。
投手は新田小次郎【日本海】、捕手は山田太郎【明訓】、一塁手は犬飼武蔵【土佐丸】、二塁手は殿馬一人【明訓】、三塁手は岩鬼正美【明訓】、遊撃手は岡本慶次郎【冠学園】、左翼手は微笑三太郎【明訓】、中堅手は足利速太【いわき東】、右翼手は武蔵坊数馬【弁慶】です。
打順が悩みますが岩鬼、殿馬、岡本、山田、武蔵坊、犬飼、微笑、足利、新田でしょうか。
長い前置きになってしまいましたが、そんな訳で今回紹介させて頂くのは『私の教え子ベストナイン』(野村克也著、光文社新書)です。タイトル通り野村監督が監督時代の全ての選手からポジションごとにベストナインを選んでいる作品です。
私は巨人ファンなので悲しいかな存じ上げない選手の方もいらっしゃいましたがベストナインというだけにさすがに殆ど知っていました。監督だけにその選手の人となりや入団経緯についても触れていて意外な一面も見られます。巨人ファンとしてプロ野球中継を見ていて対戦相手として嫌な選手だな《もちろん選手として凄いからで賛辞です》と思った選手はことごとく選ばれていました。どの選手が選ばれているかは本書を見て頂くとして......。
雑誌の企画などでベストナインなどは良く見ますが1人の監督が選ぶベストナインで1冊の本というのは個人的に類書を知りません。それが大好きな野村監督の著作として出るなんて! 見掛けた瞬間即買いでした。
そんな野村監督の選んだベストナインを是非是非ご自身の目で確かめて見て下さい。
- 『青木学院物語』山口小夜 (2013年9月19日更新)
- 『ジャッジメント』佐藤青南 (2013年8月15日更新)
- 『むかし僕が死んだ家』東野圭吾 (2013年7月18日更新)
- 芳林堂書店高田馬場店 飯田和之
- 二浪の末ようやく大学に受かったものの結局一年で中退。その後は浪人時代に好きになった読書の為にメインで本を買わせて頂いた今の会社の津田沼店のアルバイトに応募。採用して頂き勤務。2011年11月より高田馬場店に異動になり現在に至ります。趣味が無駄に多く好きなものはトコトン突き詰める性格です。