第64回
'87年7月号/表紙・岡谷章子/グラビア・小山真由美(グアムロケ)/アイシミュ・土田由美/IDOL SCRAMBLE・水谷麻里・三田文代・キューティ鈴木
この号は、「アイシミュ」(これは常に新顔)「IDOL SCRAMBLE」共に全員新顔だ。このラインナップは、偶然と運に助けられた。
土田由美('69年6月12日生まれ、神奈川県出身)は、東宝映画「恐怖のヤッチャン」で女優デビューとその主題歌で歌手デビューした美少女系アイドル。6月号の情報欄でその製作発表を掲載したので、ダメモトでアポを取ったところ、OKが取れてしまった。
元おニャン子(会員番号24番)の三田文代('67年1月3日生まれ、広島県出身)は、(株)日本旅行が主催する「マッハクイーン'87」で優勝したのをやはり6月号の取材ページで取り上げて、ダメモトで(以下同文)。
たまたまなのだが、7月号には、同じく元おニャン子(会員番号37番)の大貫かおり('70年5月17日生まれ、神奈川県出身)が、「ここは、こう撮れ特訓セミナー」にモデルとして登場している。彼女は、6月号に登場した田中美奈子のマネージャーからいただいた事務所(ホリエージェンシー)のタレント名鑑を眺めていて見つけた。プロフィールにはおニャン子云々の記載はなく、同姓同名かと最初は思ってのだが、作ったばかりの5月号のおニャン子クラブ会員名簿と照らし合わせてみたら、まさしく本人。「IDOL SCRAMBLE」に出てもらおうかとも考えたが、あくまでモデルでタレント活動はしていない様子だったのと水着がOKだったので企画コーナーに出てもらうことになった。
キューティ鈴木('69年10月22日生まれ、埼玉県出身)は、2月号の「College Gals大活劇」で新結成されたばかりのジャパン女子プロレスの合宿所を取材した小泉優が、彼女にゾッコン一目惚れしてしまい、
「ボクがアポを取りますから、インタビューさせてください」
と懇願されて登場となった。
水谷麻里('71年7月18日生まれ、愛知出身)は、'86年ミスヘアコロン・イメージガール・コンテストの優勝者。同じコンテストの準グランプリの岡谷章子、BOMB賞の酒井法子(3人とも事務所は同じサンミュージック)は、既に登場してもらっていたのだが、例の筆禍事件のせいで、なんとなくアポを取るのをはばかっていた。しかし、同時期デビューのコ達は全員出てもらっているのに水谷麻里だけアポを取らないのも不自然といえば不自然。筆禍事件から半年以上たったこともあって、顔なじみになったサンミュージックのマネージャーにそれとなく聞いてみると「大丈夫じゃないですか」とのことだったので、最悪の場合、怒鳴られることも覚悟して電話を入れたのだった。結局は案ずるよりなんとやらで、あっさりとアポが取れた。
水谷麻里は、テレビで見るアイドルアイドルしたタイプではなく、素では不思議ちゃん系のキャラだった。芸能担当になってから優等生的な受け答えをするアイドルばかり取材していたせいか、ある意味新鮮というか衝撃的ですらあった。