10月31日(火)
ただいま僕はかなり不安定な精神状態で日々を過ごしている。それというのも我が浦和レッズが、ここにきて去年と同様に絶望の淵をさまよっているからである。J1昇格か、それともJ2残留か。たった1と2の数字の違いでしかないけれど、この二つの間には雲泥の差があり、僕のミレニアム人生を決定づけるもの。あと数週間でそのすべてが決まると思ったら、この際はっきり大きな声で言わせてもらうが、仕事どころではないのである。
そんな訳でこの『炎の営業日誌』もしばらく休ませてもらおうと、デスクの浜本に相談しにいった。
「浜本さん、炎の営業日誌なんですけど。」
「ああ、僕もそのことで用事があったんだ。」
デスクの浜本はとにかく声が大きい。その迫力に負けて、とりあえず浜本の話を聞く。
「あのね。システムの問題で4日分しかトップページに掲載できなくなったんだ。だから、これからは4日分づつ原稿が欲しいんだけど。」
「ということは、1週間のうち4日書けってことですか?」
「違う、違う。〆切を月、木の2回にして週2回アップにするの。」
「……。」
うん?仕事が増えているってことか、とっさのことでよくわからない。
追い打ちをかけるように、なぜか机の周りを掃除していた目黒考二が、
「アクセスして何にも更新されてないと淋しいから、営業日誌は毎日アップにすれば!」
どうしてこの会社はみんな無茶苦茶なことを言うんだろう。飛んで火にいる夏の虫。
とてもとても休載なんて言える状況ではなくなったので、トボトボと1階へ降りていった。チクショー。