3月31日(金)
朝、埼京線沿線で火事があったらしく、電車はチョロッと走っては止まるの繰り返し。別に早く行かなきゃいけない理由はないので遅刻するのは構わないのだが、いつも以上の混雑で『絶海にあらず(上)』北方謙三著(中央公論新社)が開けないのがツライ。海を愛する作家が、海を愛した歴史的人物・藤原純友を描いた本書。面白い! 面白すぎる。『火怨』や『炎立つ』にはまった人には絶対のオススメだぁ!と叫びたいが、満員電車でページがめくれない。
昨日、取次店さん廻りを終えたため本日は一日中社内で本屋大賞発表会関連の仕事。が、発表会の用意はほとんど事務の浜田が仕切っており、言われるがままに仕事をする。こういうのは楽でいい。
5時頃。なぜか猛烈に焼肉が食いたくなる。助っ人のアマノッチにそのことを呟くと「俺も今朝から食いたかったんですよ」と同調してくる。するとなぜか食い物の話なると耳がダンボになる編集の大盛り藤原が近寄ってきて「なんですか? なんですか? 焼肉を食いに行くんですか? そういえば牛角祭りってありませんでしたっけ? 僕電話してみます」と、いきなりHPで牛角を検索し、カスタマーセンターに電話し出す。
「あっ? 祭りじゃないんですか? 牛角の日ですか。で、それは今日じゃないんですか? あっそうですか」。
しかしもう僕も藤原も助っ人一同全員が猛烈に焼肉を食いたくなってしまっており、もはや祭りだろうが、そうじゃなかろうが、カルビ480円が290円になろうがなるまいが、焼肉を食うことを胃袋が決定していた。
終業時間の6時を待って会社を飛び出し、笹塚駅高架下の焼肉屋へ向かったのである。
いやービックリした。肉を焼きだしてすぐ藤原はもちろん、助っ人のテッペイとスズキセンパイが大盛りご飯を頼んだのは仕方ないとしても、それをペロリと平らげた後、スズキセンパイは2人前はある石焼きビビンバを僕らには一口もくれずにあっさり食いやがった。いやそんなことで驚いていられなかったのだ。なんとテッペイは大盛りご飯を2度おかわりし(都合3杯食った)、それでももの足りなそうな顔をしてメニューを眺めていた。大盛り藤原はたったいっぱいの大盛りで満足していたぞ。情けない奴だ。
最初は僕と藤原で奢ろうかと考えていたが、これだけ食われるとさすがにその気も失せ、割り勘で会計。いやー、若いってすごい。