3月27日(火)
藤沢周平『橋ものがたり』(新潮文庫)を読みながら、先日オープンしたばかりの紀伊國屋書店流山おおたかの森店に向かう。つくばエキスプレスに乗って、まさに開発途上の沿線を見ていたときは、こんなところに930坪? なんて心配してしまったが、なんとなんとオープン直後に訪問したにも関わらず、紀伊國屋書店さんにもショッピングモールにもかなりのお客さんがいらっしゃるではないか。さいたま新都心店同様、駅直近のショッピングモールなので平日もこうやってお客さんが入るのか。すごいな。
早速N店長さんにご挨拶。Nさんには仙台店で一度ご挨拶しているので、すんなりお話を伺える。「児童書、学参、医書に力を入れて売り場を作ったんですが、今のところ期待通り伸びていてありがたいです。また結構年配のお客さんも多くて、これもうれしいですね」とのこと。
そこへ新宿本店のIさんが応援にやってくる。Iさんは部類の本読みなのでつい「最近どんな本読んでるんですか?」と伺うと「いやー新刊が全然読めなくて、時代小説ばっかりなんですよ」「時代小説?」「藤沢周平ばっかりです」同士発見! とばかりに、しばし藤沢談義。
その後は柏から常磐線を営業するが、北千住のK書店さんを訪問した後、しばし悩む。
というのも僕の常磐線営業ルートではこの後訪問するお店がもう1軒あるのだが、実はそのお店、なるべく訪問したくない。それは決してそのお店が嫌いだとか店長さんが怖いからとかでなく、事実はまったくその逆で、そのお店に行くと、営業どころでなくなり、単なるお客になってしまうからだ。棚をじっくり見て、本を買いたくなってしまうのだ。
そのお店は、千駄木の往来堂さんだ。
でも久しぶりにOさんに会いたいしと結局、千駄木で下車。お店を覗くが残念ながらOさんは不在のよう。じゃあ帰れば良いのに、ならばじっくり棚を見られるなんて考えてしまったのはなぜなんだろう。しかも給料日前で金欠状態なのに、いつの間にか『日本の生きもの図鑑』講談社編(講談社)なんて本をレジに持って行っているし。うーん、いつかあぶく銭と携帯椅子を持って、そして注文書は待たずにここへ来るぞ。覚えてやがれ、往来堂!