8月10日(月)
- 『羆撃ち』
- 久保 俊治
- 小学館
- 1,836円(税込)
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- 『秘境釣行記 (中公文庫)』
- 今野 保
- 中央公論社
- 839円(税込)
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- 『羆吼ゆる山 (中公文庫)』
- 今野 保
- 中央公論社
- 839円(税込)
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大人の定義とはそれぞれあるだろう。
タバコを吸ったとき、酒を飲んだとき、選挙に行ったとき、結婚したとき。生命保険に入ったときと言ったのは沢木耕太郎だったか。
私にとって大人の定義とは「ドラゴンクエスト」の新作が出ても買わずに過ごせるようになったときであった。あんなもんをやっていたら朝か晩かも、ここがどこの世界かもわからなくなってしまい、まともな生活が送れなくなってしまう。
現に高校時代はドラクエが発売となると1週間自主休校してプレイし、フリーター時代はあまりに根を詰めてやったおかげで帯状疱疹という病になってしまったことがあった。しかも今回のドラクエは、持ち運び自由なニンテンドーDSで発売ということで、すなわちどこでもできるということだ。そんなもんを営業マンが持ったらどうなるか?
というわけで、今回こそは近寄らずに大人になろうと決意し、発売から約1ヶ月間我慢に我慢を重ねてきたのである。ところがこの1ヶ月訪問する書店書店で話題にあがり、もはや私のドラクエ魂を抑えることができなくなってしまった。ついに週末の土曜日に禁断のドラクエを購入したのであるが......。
私 「ねえ、ママ、おねーちゃんがドラクエやらしてくれない!」
娘 「今いいところなの! 終わったら貸してあげるから」
私 「でもそれってレベル上げだけじゃん」
娘 「うるさいなあ。もう1個買えばいいでしょう!」
私 「もう1個ってニンテンドーDSとドラクエ一緒に買ったらいくらすると思っているんだよ!」
娘 「大人なんだから我慢しなさいよ」
私 「じゃあお前も子供なんだから夏休みの宿題をやれよ」
息子「ぼくもやりたいす!」
私 「お前は黙ってろ!」
というわけで父、娘、息子がまるで絡まった蛇のようにニンテンドーDSの奪い合いをはじめ、最後にはぶっ壊れそうになってしまったではないか。思い起こせば娘が妻のお腹のなかにいるときに散々ドラクエ7をやっていたのだ。胎教の影響かあっという間に娘も虜になってしまった。
いちばんの問題は、1本でひとつしかセーブできないということで、こうなったら本もひとりしか読めない装置とかつけたらどうか。関係ないか。結局、レベル上げだけをやらされるという屈辱的な週末を過ごし、出社。
どしゃ降りの雨のなか自転車で駅まで行ったのはナイスファイトだったが、通勤読書は、椎名編集長絶賛の帯がつく『羆撃ち』久保俊治(小学館)。まず何よりも文章が上手いことに驚く。そして熊を追う描写がたまらない。
ああ、この本が今これだけ売れるなら、北海道の濃密な自然を描いた今野保の傑作『秘境釣行記』『羆吼ゆる山』『アラシ--奥地に生きた犬と人間の物語』(ともに中公文庫・品切れ)を復刊しても売れるのではなかろうか。
CDショッブ大賞実行委員会の人と打ち合わせした後、高野秀行さんとお茶。
イレギュラーでお願いしていた「名前変更物語」があまりに面白い原稿で、そのお礼。こちらは「本の雑誌」10月号から3号集中連載で掲載の予定。乞うご期待。しばし今後の企画なぞ。
そういえば高野秀行さん、宮田珠己さん、内澤潤子さんのエンタメ・ノンフ三銃士トークセッションはもう満員御礼だそうだ。すごい人気ですね!と高野さんに言うと、40人定員ならひとり13人ですからと冷静に返される。そうはいってもなかなか満員にならないので、すごいと思う。こちらも乞うご期待。
乞うご期待! といえば、昨日の朝日新聞書評欄で重松清さんが『岸和田の血』を素晴らしい書評で紹介していただいた。ありがとうございます、重松さん。
タバコを吸ったとき、酒を飲んだとき、選挙に行ったとき、結婚したとき。生命保険に入ったときと言ったのは沢木耕太郎だったか。
私にとって大人の定義とは「ドラゴンクエスト」の新作が出ても買わずに過ごせるようになったときであった。あんなもんをやっていたら朝か晩かも、ここがどこの世界かもわからなくなってしまい、まともな生活が送れなくなってしまう。
現に高校時代はドラクエが発売となると1週間自主休校してプレイし、フリーター時代はあまりに根を詰めてやったおかげで帯状疱疹という病になってしまったことがあった。しかも今回のドラクエは、持ち運び自由なニンテンドーDSで発売ということで、すなわちどこでもできるということだ。そんなもんを営業マンが持ったらどうなるか?
というわけで、今回こそは近寄らずに大人になろうと決意し、発売から約1ヶ月間我慢に我慢を重ねてきたのである。ところがこの1ヶ月訪問する書店書店で話題にあがり、もはや私のドラクエ魂を抑えることができなくなってしまった。ついに週末の土曜日に禁断のドラクエを購入したのであるが......。
私 「ねえ、ママ、おねーちゃんがドラクエやらしてくれない!」
娘 「今いいところなの! 終わったら貸してあげるから」
私 「でもそれってレベル上げだけじゃん」
娘 「うるさいなあ。もう1個買えばいいでしょう!」
私 「もう1個ってニンテンドーDSとドラクエ一緒に買ったらいくらすると思っているんだよ!」
娘 「大人なんだから我慢しなさいよ」
私 「じゃあお前も子供なんだから夏休みの宿題をやれよ」
息子「ぼくもやりたいす!」
私 「お前は黙ってろ!」
というわけで父、娘、息子がまるで絡まった蛇のようにニンテンドーDSの奪い合いをはじめ、最後にはぶっ壊れそうになってしまったではないか。思い起こせば娘が妻のお腹のなかにいるときに散々ドラクエ7をやっていたのだ。胎教の影響かあっという間に娘も虜になってしまった。
いちばんの問題は、1本でひとつしかセーブできないということで、こうなったら本もひとりしか読めない装置とかつけたらどうか。関係ないか。結局、レベル上げだけをやらされるという屈辱的な週末を過ごし、出社。
どしゃ降りの雨のなか自転車で駅まで行ったのはナイスファイトだったが、通勤読書は、椎名編集長絶賛の帯がつく『羆撃ち』久保俊治(小学館)。まず何よりも文章が上手いことに驚く。そして熊を追う描写がたまらない。
ああ、この本が今これだけ売れるなら、北海道の濃密な自然を描いた今野保の傑作『秘境釣行記』『羆吼ゆる山』『アラシ--奥地に生きた犬と人間の物語』(ともに中公文庫・品切れ)を復刊しても売れるのではなかろうか。
CDショッブ大賞実行委員会の人と打ち合わせした後、高野秀行さんとお茶。
イレギュラーでお願いしていた「名前変更物語」があまりに面白い原稿で、そのお礼。こちらは「本の雑誌」10月号から3号集中連載で掲載の予定。乞うご期待。しばし今後の企画なぞ。
そういえば高野秀行さん、宮田珠己さん、内澤潤子さんのエンタメ・ノンフ三銃士トークセッションはもう満員御礼だそうだ。すごい人気ですね!と高野さんに言うと、40人定員ならひとり13人ですからと冷静に返される。そうはいってもなかなか満員にならないので、すごいと思う。こちらも乞うご期待。
乞うご期待! といえば、昨日の朝日新聞書評欄で重松清さんが『岸和田の血』を素晴らしい書評で紹介していただいた。ありがとうございます、重松さん。