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11月27日(金)

東京マラソンを走りたい ギャグ漫画家 50歳のフルマラソン (小学館101新書)
『東京マラソンを走りたい ギャグ漫画家 50歳のフルマラソン (小学館101新書)』
喜国 雅彦
小学館
799円(税込)
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垂直の記憶―岩と雪の7章
『垂直の記憶―岩と雪の7章』
山野井 泰史
山と溪谷社
1,620円(税込)
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サバイバル登山家
『サバイバル登山家』
服部 文祥
みすず書房
2,592円(税込)
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 11月22日の日記には珍しく読者の方から「笑った」と感想が届いたり、友人知人から「バカじゃないか」とメールが何本も来た。中には「方向音痴の男って最低だよね」と屈辱的な言葉を投げかけてくる女性もいたし、ドラえもんの「ムリヤリトレパン」を履いていたのではと指摘してきたのは高野秀行さんであった。

 ちなみに私は方向音痴ではなく、過去に迷ったのは神戸の町でホテルから出てレストランを探していたら、いつの間にかホテルに戻っていたことと、毎年行く海に一度もUターンせず着いたことがないくらいである。それ以外は営業中に書店が見つからず右往左往するなんてことはまったくなく、「本」という看板を本能的に察知する能力があるといってもいいぐらいである。

 いや、ふと思い出したのであるが、先月池袋で書店さんと酒を飲む時、飲み会の場所であるスペイン料理屋が見つからず、30分ほど遅刻したことがあった。ただしあれは私が方向音痴なのではなく、地図が悪かったのだ。

 それにしてもなぜ地元で道に迷ったのか。
 それは私だって不思議なのである。

 そこで自分の走ったと思われるコースを地図で詳細に検討したのであるが、そこで衝撃的事実が判明したのである。私が3本平行に流れていると考えていた川が、実際には2本と1本に途中で分かれ、私が目指した向こうの川は、大きく曲がって東へ向かい、私がずっと真っ直ぐだと思って走っていた川もかなり蛇行し、西にそれていたのである。しかも真ん中を流れる芝川は支流をつくり、3本が4本になっているではないか。

 ということはその流れは並行どころか反比例のグラフのようにかけ離れていたわけで、もはやそれは私の知っているさいたまではないのである。だから私が方向音痴なのではなく、私の頭のなかにあるさいたまの地図が間違っていただけなのである。

 川は危険だ、と考えていたら『東京マラソンを走りたい ギャグ漫画家50歳のフルマラソン』喜国雅彦(小学館101新書)で、喜国氏も荒川沿いを走りながら道に迷っていた。途中で違う川になっていたらしい。しかし喜国氏は携帯GPSで近くの駅を探し無事帰宅したそうだ。

 むむむ。携帯GPS? そんなものを使ったら探検にならないではないか。私が目指すマラソンは、単独無酸素初登走これ以外にない。前人未到のマラソンだ。山野井泰史よ、待っておれ。そして、その先にあるのはサバイバル登山家の服部文祥だ。目指せ! サバイバル・マラソン。

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