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11月30日(月)

ひとり旅ひとり酒
『ひとり旅ひとり酒』
太田 和彦
京阪神Lマガジン
1,728円(税込)
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放っておいても明日は来る― 就職しないで生きる9つの方法
『放っておいても明日は来る― 就職しないで生きる9つの方法』
高野 秀行,二村 聡,下関 崇子,井手 裕一,金澤 聖太,モモコモーション,黒田 信一,野々山 富雄,姜 炳赫
本の雑誌社
1,512円(税込)
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 通勤読書は、『ひとり旅ひとり酒』太田和彦(京阪神Lマガジン)。雑誌「西の旅」に連載されていたものが写真とともに収録されているのだが、まるで一緒に旅しているような心地で、最後は読み終えるのがもったいないぐらいだった。酒、骨董、珈琲などまさに大人の旅なのであるが、私にとっての旅とは浦和レッズのアウェー観戦で、しかもいつも現地に着くとすぐスタジアムに並びだし、試合が終わると即帰宅の弾丸ツアーだから、大人の旅とは無縁なのである。

 会社に着くと発売して約一週間の『放っておいても明日は来る』高野秀行著の追加注文がパタパタと入り出す。高野ファンに売れているのか、就活本として売れているのか判断が難しいところだが、予想以上の滑り出しと、それ以上の評判の良さにうれし涙が出る。

 この本が出来上がり店頭に並ぶまで、いや誰かに読まれるまで私はとっても不安だったのである。今まで何冊も本を作ってきたのに、なぜこの『放っておいても明日は来る』に限ってこんなに不安なんだろうと不思議に感じていたのだが、その理由がわかった。

 そうなのだ、私はこれを授業で聞き、テープ起こしで聞き、原稿で読み、何度も何度も接していたからすっかり忘れていたのだが、これはある意味書き下ろしの作品だったのだ。

 だから世の中に出るまでに読んだのは私と書き手の人たちだけで、そうなると自分はものすごく面白いと思っているものの、一般の人の反応というものがまったく見えず、暗闇を歩いているような気分だったのだ。それがふたを開けてみたら、大変評判がよく、今、パッと明かりが付いたような感じである。できることなら重版がかかって、晴れ渡る空の下に出たい。

 終日『おすすめ文庫王国2009年度版』の事前注文〆作業。
 これにて2009年の新刊は終りだ。人生でいちばん頑張った一年を振り返るのはもう少し先になるだろう。

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