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12月14日(月)

天地明察
『天地明察』
冲方 丁
角川書店(角川グループパブリッシング)
1,944円(税込)
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 本好きにとって幸せな朝とは、前の晩、読み始めた本が面白く、しかし途中で睡魔に襲われ、数十ページ読んだところでバタンと閉じてしまった翌朝だろう。

 これから大きく展開するであろう物語への期待と、もうここまで進んだらつまらなくなるはずがないという信頼を胸に、例えば私のような通勤1時間半の人間にとって、それはつらいはずの満員電車が、楽しい読書空間になるのである。ああ、早く続きが読みたい。その一心で着替えも朝の準備もいつもより早く済ませ、自転車を必死にこいで駅へ向かったのである。

 それなのに鞄を開けたら、本が入っていなかった。
 誰か『天地明察』冲方丁(角川書店)を貸してくれませんか。

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 小田急線を営業。

 こんな時期なのに売上を伸ばしている担当者、店長さんに話を伺うと、「いやー基本的なことをやっているだけですよ」と答えが返って来た。本をキレイにならべ、帯やスリップのズレを直す。そして機械任せにせず欠本調査をしっかりして注文を出すこと。何十年も前から行われてきた書店員の仕事をしているだけのようであるが、機械任せ、データ任せになった今、こういうことを忠実に行っている書店が意外と少ないのである。

 というわけで営業も基本が大切なのだと感じた夜である。

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