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2月24日(水)

マンチェスター・ユナイテッド クロニクル 世界で最も「劇的」なフットボールクラブの130年物語
『マンチェスター・ユナイテッド クロニクル 世界で最も「劇的」なフットボールクラブの130年物語』
ジム・ホワイト
カンゼン
3,024円(税込)
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おかき本
『おかき本』
吉松文男・直子
オークラ出版
1,620円(税込)
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世界のどこかで居候
『世界のどこかで居候』
中山 茂大,阪口 克
リトル・モア
2,052円(税込)
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 読み出してすぐ「何なんだこの本は?」と驚き、あわてて表紙を見直してしまった。

 そこにはいたって真面目な様子で『マンチェスター・ユナイテッドクロニクル』ジム・ホワイト著(カンゼン)とあるが騙されてはいけない。世界に名だたるサッカーチームのいっけんまともな<正史>に見える600ページ近いこの本の中身は、マンチェスター南部に生まれ育ち、小学生からサッカーに目覚め、どこへ行っても出身地を聞かれることを誇らしく感じていた正真正銘マンチェスター・ユナイテッドサポーターである著者の偏愛にまみれたユナイテッド130年の物語なのである。

 だからこそ<正史>であればページの隙間に隠されるであろう恥ずかしい出来事も愛憎なかばするサポーター心理で描かれ、しかも<正史>のなかでは存在すら埋もれさせられてしまうサポーターの行いも掘り起こされている。そういう意味ではこれはマンチェスター・ユナイテッドの物語ではなく、どこの国のどこのチームにもあてはまる、おらがチームの物語だ。しかしマンチェスター・ユナイテッドには語られるべき物語がたくさんあるのだ。ミュンヘンの悲劇はその筆頭でこのシーンは特に涙なしには読めない。

 最初に書いたようにこの本は600ページ近くある。しかし英国人ならではの皮肉たっぷりの文体で描かれる文章は、まるでサッカー本ベスト1でもある伝説の名著『ぼくのプレミア・ライフ』ニック・ホーンビィ(新潮文庫/品切)なみで、まったく飽きさせられることはない。正真正銘のサッカーバカ本であろう。浦和レッズが50周年を迎えるとき、私はこういう浦和レッズ・ストーリーを読みたい。

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 ここのところ訪問するたびに「むむむ」と感じていたのが有隣堂ヨドバシアキバ店である。以前はまだどこかスタンダードな棚作りだったのだが、ここ数ヶ月いい意味で開き直ったようで、棚や平台に勢いを感じていたのだ。

 本日訪問した際も、入り口平台のいちばん目立つところに『おかき本』吉松文男・直子(オークラ出版)という犬本が積まれていたり、その隣には『世界のどこかで居候』中山茂大(リトル・モア)が多面積みされていた。面白いお店ではないか。

 ただこの数ヶ月訪問した際に新しい担当者さんに話を伺うことができず残念に思っていたのだが、本日やっとその秘密を知ることができた。

「スタッフみんなノリがいいんで、面白い!って思った本をどんどん展開しているんですよ」

 文芸担当のEさんはうれしそうに話される。その楽しむ姿勢が棚に反映しているのだろう。しばらく目の離せないのお店だ。

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 雑誌の「anan」までもが本の特集をしていてびっくりする。
 こうなったら「本の雑誌」は「honhon」と雑誌名を改め、「抱かれたい作家」特集をしましょうよと社内で提案するが、いつもどおり無視。

 おわび:『おかき本』は猫本でした。ごめんなさい。

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