« 前のページ | 次のページ »

2月26日(金)

戦友の恋
『戦友の恋』
大島 真寿美
角川書店(角川グループパブリッシング)
1,620円(税込)
商品を購入する
>> Amazon.co.jp
>> HonyaClub.com
>> エルパカBOOKS
対岸の彼女 (文春文庫)
『対岸の彼女 (文春文庫)』
角田 光代
文藝春秋
605円(税込)
商品を購入する
>> Amazon.co.jp
>> HonyaClub.com
>> エルパカBOOKS
肩ごしの恋人 (集英社文庫)
『肩ごしの恋人 (集英社文庫)』
唯川 恵
集英社
648円(税込)
商品を購入する
>> Amazon.co.jp
>> HonyaClub.com
>> エルパカBOOKS
 阿佐ヶ谷や吉祥寺など中央線を営業。

 阿佐ヶ谷の書楽は、もし『書店百名山』という本を出すなら絶対その1軒に入るだろうお店。スタンダードでありながら発見のある、私の大好きな町の本屋さんである。また吉祥寺のリブロを訪問すると文芸のフェアコーナーで「長嶋有漫画化計画」というフェアが開催されていた。日本でここだけで行われているフェアである、漫画家のPOPはなんと直筆だという。必見!

 会社に戻ると顧問の目黒さんがサイン本(『帰ってきちゃった発作的座談会』)作成のため来社。久しぶりに北上節炸裂の読書トーク。「大島真寿美の『戦友の恋』(角川書店)は、発売時期(11月30日)が悪いからどのベストや賞に入ってこないけど、年間ベスト1級だぜ。『対岸の彼女』『肩ごしの恋人』以来の女性友情ものの傑作だよ。」

 7時(夜のだよ)に飯田橋の沖縄料理屋「島」へ。太洋社Tさん、コスミックのAさん、学陽書房のTさん、Sさん、建築技術のTさん、千倉書房のKさん、ミシマ社のWさんと飲む。一見なんのつながりもなさそうな出版社の集まりなのだが、元を正せば山下書店にいらしたNさんを中心にする飲み会だったのである。

 そのNさんは書店員を辞め、カイロプラクティックドクターとなり、いまや都立大前で病院を開いている。そのNさんがいなくなっても飲み会は続けられ、年に2、3回、すでに10年以上の付き合いではなかろうか。

 出版業界のもろもろについて話していると「本を置くだけで売れる時代があったのよ」とコスミックのAさんは言う。Aさん、コスミックの前は春陽堂で働いており、書店営業40年の大ベテランの人である。

 そういえばこの「島」は、今はなき文鳥堂四谷店のSさんや同じく文鳥堂赤坂店のHさんとよく飲んだ店だった。そんなことを思い出しつつ、オリオンビール、泡盛水割り。ラフティ、麩チャンプルー、焼きそば。焼きそば、まいうー。

 帰路の京浜東北線で、優先席に座って携帯をいじくっていた若い女性に向かって、酔っぱらったおじさんが叱りつける。いいぞいいぞと思ったのもつかの間、若い女性に「うるせー」と怒鳴り返されたおじさん、あろうことか「ファック・ユー!」と叫んだのであった。

 おじさんは上野駅で降りていった。おそらく常磐線の乗り換えて、茨城に帰るのだろう。あの町には「ファック・ユー!」が大好きな輩がいっぱいいるのだから。

« 前のページ | 次のページ »