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3月3日(水)

 ほとんど一睡もしないまま朝イチで出社。
 携帯にメモしておいた企画データを会社のメールに飛ばし、会議資料を作成。

 会議は無事終了。私がいちばんやりたかった特集企画が通る。
 その後、新入りの単行本編集者ミヤサトと単行本の打ち合わせ。こちらも一読惚れしていた企画が、単行本にできることが決まり、思わず昼から乾杯したい気分になる。

 昨夜の本屋大賞の会議の事後処理をしてから、営業へ。

 最近とみに感じるのは売り場の若い書店員さんたちの不安というか自信のなさだ。彼ら彼女らは入社時点でバブルはとっくに崩壊しており、その影響で多くの会社はリストラをした後に入ってきてわけだ。だから仕事を教わる時間も相手もいないまま現場に放り出されている。

 かつてであれば書店員というのは入社3年ぐらい先輩社員に徹底的に基本を植え付けられ、それこそ平台だって触らさせてもらえないような世界だった。たとえ平台に触れたとしても翌朝にはすべて変えられていたりした。その基本が、今、失われようとしている。どうにか伝える方法はないのだろうか。

 ちなみに先日、私がもっとも尊敬するベテラン書店員さんのひとりに「書店員の仕事の基本」を尋ねたところ、「棚整理!」と断言された。その方は「それ以外に書店員の仕事ってないんじゃない?」とまで言っていた。

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