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3月30日(火)

 京王線を営業すると、調布の真光書店さんで、水木しげるの大々的なフェアが開催されていた。「ゲゲゲの女房」がNHKの朝の連ドラでスタートしたのを受け、地元の水木さんを応援されているのだろう。

 その棚をじっくり見ていると、端っこのほうに「ゲゲゲの鬼太郎」や「ねずみ男」のイラストが入ったブックカバーが並んでいるではないか。

 なんじゃこれ? と手にとって眺めていると文庫担当のNさんがやってきて「それ数量限定で付けている文庫カバーなんですよ」と言うではないか。おお、これは「書皮」マニアというか本屋さん配りモノマニアの私としては、絶対手に入れるべきアイテムだ。もちろん水木しげるファンにとっても大切なものになろうだろう。

 早速、文庫本2冊(カバーが2種類ある)を購入し、その限定水木しげるカバーを付けてもらう。

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 営業という仕事柄、話にのってくる人の表情というのは何度も見たことがあるが、酒にのってくる人というのを本日初めて目撃する。

 夜、このWEB本の雑誌の連載「下町放浪 浅草、上野、神田ぶらりぶらり」の取材に同行し、大竹聡さんと花見で賑わう上野公園に向ったのである。

 あまりの寒さにおっさん二人は怯み、ひとまずもなにも、着いてすぐ、身体を温めますかと言う感じで一軒の売店に入った。瓶ビール1本とおでんを頼み、まあこの1本を飲んだら、公園をぶらりぶらりとし、どこか上野の飲み屋に向かうんだろなとお互い考えていたはずだ。

 ところがその瓶ビールが空になった頃、何が理由かわからないが、大竹さんの瞳孔がガシッと開き、顔をぐいっと乗り出してきて、「熱燗!」と叫んだのであった。取材はどうするんだ?と思ったが時すぎで遅し、そこからはもう誰にも止められない飲みっぷりで、気がついたら、銀座のオシャレなバーで、ヘロヘロになっているではないか。この連載、大丈夫だろうか、いろんな意味で......。 

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