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4月5日(月)

作家の値段 (講談社文庫)
『作家の値段 (講談社文庫)』
出久根 達郎
講談社
802円(税込)
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 通勤読書は、出久根達郎『作家の値段』(講談社文庫)。
 直木賞作家でもあり、古本屋でもある著者が、司馬遼太郎、三島由紀夫、太宰治などそうそうたる作家24人の作品が、今どんな古書価で取引されているか綴っている。5万、10万当たり前、物によってはウン百万で取引されるというから、思わず自宅の本棚をひっくり返し、あるわけないそれらの本を探してしまった。「古本」ではなく、「古書」の世界の奥深さ、いや恐ろしさを知る。

 そんな下世話な部分に関心するだけでなく、この本は立派な作家論、作品論になっており、そういう意味では坪内祐三『考える人』(新潮文庫)同様、読書の幅をぐっと広げてくれる1冊だ。また本というものがどれだけ大切に作られ、大事にされてきたかもわかり、すっかり消費物になってしまった現代で、本を作り、営業している身からすると背筋が伸びるというか、本のすごさを思い出させてくれた。

 一日中社内にこもってデスクワーク。
  DM、新刊チラシ、FAX注文書を作る。

 夜、まもなくブータンに旅立たれる高野秀行さんと酒。
 今度こそ雪男がみつかるよう乾杯す。 

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