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6月25日(金)

銀狼王
『銀狼王』
熊谷 達也
集英社
1,512円(税込)
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羆嵐 (新潮文庫)
『羆嵐 (新潮文庫)』
吉村 昭
新潮社
529円(税込)
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羆撃ち
『羆撃ち』
久保 俊治
小学館
1,836円(税込)
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 久しぶりの徹夜で、ワールドカップ日本VSデンマークを観戦したので、眠いのなんの。

 しかしそんな眠気をぶっ飛ばしてくれたのが、『本の雑誌』5月号の執筆予定を見てから、ずーっと楽しみにしていた熊谷達也の『銀狼王』(集英社)。

 私も大好きなヘミングウェイの『老人と海』へのオマージュとして書かれた作品なのだが、仙台藩白石領片倉小十郎邦憲お抱えの山立猟師として蝦夷地へ開拓移民として向った二瓶とアイヌが「ホロケウ・カムイ!」といって崇める狼との一騎打ちを描いた物語である。

 とてもシンプルな話なのであるが、だからこそが持つ力強さとそして奥深さがたまらない。早く出社したのをいいことに、駅前のエクセルシオールカフェに飛び込み、最後まで一気読みしてしまった。

『羆嵐』吉村明(新潮文庫)や『羆撃ち』久保俊治(小学館)などが好きな人は、絶対のオススメだ。

 北千住のK書店Hさんと棚構成の話。
 こちらのお店はしばらく前まで文芸書が著者の五十音順で並べられていたそうだが、それを国内小説、ミステリー、時代小説と分けたところ、年配のお客さんの多い土地柄か、時代小説の売れ行きがかなりよくなったとのこと。ミステリーもこれが売れるのかという感じのものがしっかり売れていくようになったそうだ。

 これはまた別の横浜のK書店さんで伺った話なのであるが、こちらは国内の小説と男性女性の著者名五十音順から、性別関係なしの五十音順に変えたそうだ。その理由は、女性のお客さんが多いお店で、女性作家で括ってしまうと男性のお客さんが、買いづらいだろうという配慮からだそうだ。

 一見同じに見える棚構成も、細かいところでお店によって違うのだ。そしてそれらの違いの基準は、お客さんなのであった。

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