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9月2日(木)

 朝、新聞を見て、MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店のオープン日だと気づく。
 営業マンとして失格ではないかと屋根裏部屋から叱られているような気がしたが、オープン日に新聞に全段広告を出すなんて相当な気合の入りようだ。

 というわけで午後、時間を作って訪問してみると、そこはあまりに広い本屋さんであった。坪数でいえばもっと広い本屋さんはたくさんあるのだが、やはり1100坪ワンフロアーは広い。思わずサッカーボールを蹴り出したくなってしまうほど広い。

 お店の方はジュンク堂にしては面陳が多いというか、担当者さんが「まだ来ないで〜」と叫んでいたように、作り込みはこれからということなのだろう。

 しかしいつまでこの「広さ」が売りになる時代が続くのだろうか。
 都心部はもうすでに飽和状態であり、郊外ではこの広さを維持する売り上げがあるとは考えにくい。しかもネット書店を使えばどこでも専門書が手に入るようになってしまっており、そろそろその時代は終焉に向かっているのではなかろうか。

 このMARUZEN&ジュンク堂のある東急本店にお客さんがまったくいないのと同じようなことが書店で起こるのではないか。だからこそ、MARUZEN&ジュンク堂には次なる段階の大型書店の未来を見せて欲しかったのだが、今回の渋谷店は今までどおりのお店であった。

 いろんなことを考えながらお店を出ると、正面は以前ブックファースト渋谷店のあった場所だった。大型店でありながらかなり手のはいった棚を作っていたブックファースト渋谷店。あの充実度が懐かしい。そしてそれを作っていたのは書店員=人だったのだ。

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