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2月3日(木)

苦役列車
『苦役列車』
西村 賢太
新潮社
1,296円(税込)
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 何ごともなかったかのごとく浜本が出社。

 実はこの浜本、松村の不在の間、とてつもなく大切な役割を私が果たし、しかもそこでありえないミスを発見し、会社の損害を数十万〜数百万円単位で阻止していたのである。

 だからこの日は栄えある私のファインプレーに対し、金一封はもちろん、社員栄誉賞の授与及び特別リフレッシュ休暇とヤクルト一年分の授与が行なわれると思ったのだが、一切そのことに触れられずに、仕事が始まってしまった。

 ありえない......。

 しかし私はものすごく恥ずかしがり屋の上、このような自分の成功話をわざわざ人に言うほど厚顔ではない。なんとなくみんなが気づくように該当箇所を開いたりしてみるが、一向に気づく様子がない。

 会社を飛び出し、バイクに乗ってグレることにした。

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 丸善ラゾーナ川崎店だけでなく、各書店で『だいたい四国八十八ヶ所』が売れていて、追加注文をいただく。自分が作った本がこのように売れていくのは、本当に楽しい。重版がかかったら、ファインプレーとともに増長することとしよう。

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 夜、紀伊國屋書店新宿本店で行なわれていた『苦役列車』西村賢太さんのサイン会に並ぶ。丁寧にひとりひとり深く頭を下げお礼を言っている西村賢太さんの姿が印象に残る。

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