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4月3日(火)

 午前中は、社内で企画会議。神が降りたような降りないような。

 まだその時点では雨も風もたいしたことなく、本当に大荒れになるのかよと笑いながら編集の宮里と連れ立って昼飯に出ていく余裕があった。宮里が仕入れてきた笹塚いい店やれる店情報にしたがい会社から徒歩30秒の「とん吉」へ。宮里は豚しょうが焼き定食、私はチキンカツ定食。これから随分宮里をこき使う予定なので、メシ代を奢る。

 宮里が突き出た腹をさすりながら会社に戻る頃から雲行きが怪しくなり、激しい雨と風の爆弾低気圧が始まる。

 私の利用している武蔵野線は日本史上最弱の電車で、雨、風、雷、雪、水没という天変地異以外に、竹、樹木、そして線路陥没という謎の理由によって、まるで登校拒否の子どものようにすぐ運行を見合わせてしまうのだ。

 だから一分でも早く、武蔵野線の動いているうちに帰宅したいのだが、本日は第9回の本屋大賞発表号『本屋大賞2012』の事前注文〆作業日にあたっており、それが終わらないと帰れない。

 今まで2ヶ月かけていただいてきた注文短冊とそれを打ち込んだエクセルのデータに間違いがないか一枚一枚照らし合わせていくのだが、その間にも風雨は強まり、武蔵野線運行停止の前段階である京葉線の運転見合わせにすでに突入していた。

 事務の浜田を急かし、どんどんデータをプリントアウトしてもらい確認作業を続ける。やっと終わったのが5時で、もはや普通に帰るのと大してかわらない状況なのであるが、ネットで確認するとまだ武蔵野線は動いているようだった。

 武蔵野線同様天変地異に弱い常磐線利用者の松村やさすがにこの日は自転車を置いてきた事務の浜田は一足早く帰宅。宮里も一緒に帰ろうとしていたが、こいつは西荻窪在住で最悪歩いてでも家に帰れるわけで、こういうのをおそらく便乗早退というのだろう。

「お前は最後まで残って本の雑誌社を守れ」と宮里を残し私も帰宅の途につく。奇跡的に武蔵野線が動いており、いつもより時間がかかったとはいえ、東浦和に無事戻ってくることができた。

 いつもより早く帰ると爆弾低気圧の妻と爆弾高気圧の子どもが私を待ち受けていたのだが、それはまた別の機会に。

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