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6月11日(月)

本の雑誌349号
『本の雑誌349号』
本の雑誌社
700円(税込)
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 恐ろしいことに昨日、日曜の昼、唐突に会社に行きたいと思った。
 そんなことはこれまでの人生で一度もなく、出来ることなら会社から遠く離れたところで、晴蹴雨読で静かに暮らしたいと願っていたはずで、どうしたことかと我がことながらに動転する。

 するとどうも会社に行きたいのではなく、神保町に行きたいと思っているらしい。新刊書店がたくさんあって、古本屋もいっぱいあって、しかもその店頭には1冊100円のワゴンがずらりと並ぶ、あの神保町が恋しいのであった。

 喜び勇んで出社すると、「本の雑誌」7月号が出来上がって来た。

 笹塚のビルは中1階というか中2階というか、エントランスから階段13段があり、これが搬入時の苦しみを生み出していたのだが、今回のビルはなんと5階なのである。しかもその1階に上がるまでわずか7段の階段があり、またもやこれが搬入地獄を生み出すのではないかと心配していたのであった。

 ところがいざ搬入と階下へ下りていくと、その階段の隣に不思議な台があり、これが小さなエレベーターというか、2階建てラーメン屋の昇降機というか、ボタンひとつで畳半畳ほどの大きさの台が上下する機械になっているではないか。

 荷物を運ぶ台車を持ってきて確かめてみるとその台にピタリと収まり、手元にあった埃まみれのボタンを押すとウイーンと静かな音を立てて、7段分の高さを運び上げていく。

 ということはかつてのように「本の雑誌」を持って階段を駆け上がることもなく、しかも車から台車に下ろしたらあとは機械で上まで運べるのだ。

 これを本の雑誌社では「神保町革命」と呼ぶことにした。

 高野秀行さんの著作三作『辺境の旅はゾウにかぎる』『世にも奇妙なマラソン大会』 『放っておいても明日は来る』の注文をいただいた、神田のいずみ店さんに直納。神保町に移って、直納範囲が広がったのもうれしい。

 そのまま東京、銀座などを営業。
 文芸書はなかなかヒット作がなく、苦しいようだ。

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