7月12日(木)
- 『またやぶけの夕焼け』
- 高野 秀行
- 集英社
- 1,296円(税込)
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奄美大島のオジイやオバアは日中働かないと言っていた。朝のうちは日影になる西側で、夕方はその反対で農作業をし、一番暑くなる昼間は、家のなかでのんびり暮らしているという。
猛烈な暑さと湿気のなかハンカチをくしゃくしゃにしながら一軒一軒本屋さんを廻って営業していた私は、その奄美の人の言葉を唐突に思い出していた。思い出したところでどうにもならないんだけれど。
ふらふらになって営業を終え、会社に戻ると高野秀行さんから電話。
新刊『またやぶけの夕焼け』(集英社)の販促で神保町にいるというので、そのまま飲みに行く。神保町は便利だ。
そうして居酒屋のカウンターに座り、生ビールの泡をくちびるに付けながらお互いの口から出るのは奄美大島で過ごした夢のような時間のことばかりだった。それはまさに『またやぶけの夕焼け』で描かれる少年時代のあのキラキラと輝く時間とまるで一緒なのだった。
猛烈な暑さと湿気のなかハンカチをくしゃくしゃにしながら一軒一軒本屋さんを廻って営業していた私は、その奄美の人の言葉を唐突に思い出していた。思い出したところでどうにもならないんだけれど。
ふらふらになって営業を終え、会社に戻ると高野秀行さんから電話。
新刊『またやぶけの夕焼け』(集英社)の販促で神保町にいるというので、そのまま飲みに行く。神保町は便利だ。
そうして居酒屋のカウンターに座り、生ビールの泡をくちびるに付けながらお互いの口から出るのは奄美大島で過ごした夢のような時間のことばかりだった。それはまさに『またやぶけの夕焼け』で描かれる少年時代のあのキラキラと輝く時間とまるで一緒なのだった。