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8月29日(水)

ソロモンの偽証 第I部 事件
『ソロモンの偽証 第I部 事件』
宮部 みゆき
新潮社
1,944円(税込)
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 朝、金管バンドの練習に行く小学校6年生の娘と玄関で一緒になる。靴を履く娘に「ひとりなんだから黄色コースで行くのよ」と妻が声をかける。

 黄色コースとは人通りの多い国道を歩く通学路であり、それだけひと目に付くから安全度が高まるのだが、学校まで遠回りすることになってしまう。ただでさえ私の家は学校まで遠く、娘の足でも15分はかかるというのに黄色コースでは20分以上かかるのだ。

 小さく「めんど」と言った娘の肩を叩き、「いいよ、パパがいつものコースで歩いていくよ」と声をかけた。

 自転車を押して、いつもの通学路を歩き出す。頭上にはすでに日中であるかのような太陽がのぼり、あっという間に額を汗が流れ落ちる。肩を並べて来るだろうと歩道の右側を開けていたのだが、何時まで経ってもその空白は埋まらない。

 振り向くと3メートルほど離れたところに娘は立っている。
 私が歩き出すとまた背後で足を音が聞こえ、信号待ちの間もその距離は変わらなかった。

 娘が生まれるとすぐ引っ越したこの区画整理地は、当時まだ道路にアスファルトも敷かれておらず、私の家と数軒しか家が建っていなかった。遊びに来た友人は「よくこんなところに住むよな」と驚いていたが、今はもう私と娘の歩いた道もアスファルトが敷かれ、歩道には街路樹が植えられており、両脇には多くの住宅が建ち並んでいる。

 学校の前で別れた娘は、校門に入る途中で一度振り向き、そして校舎に消えていった。


★   ★   ★

 読書仲間がTwitterで宮部みゆきの『ソロモンの偽証 第一部 事件』(新潮社)を読み終えたと呟いていたので、全3巻出揃う前に読んでも大丈夫か確認する。宮部みゆきだから当然登場人物の書き分けもしっかりしているし、ストーリーも魂を持っていかれるほどだから逆にインターバルを置いて読んだほうかいいかもよとのこと。全巻刊行を待たずに読み始めることを決意する。

 常磐線を営業。
 配達に行っていたO店長さんには会えなかったが、千駄木の往来堂書店では思わず営業を忘れ、しばし棚を眺めてしまう。品揃えに関しての、お店の人の目線とお客さんの目線のバランスが最適なのだ。

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 その後、北千住、松戸、新松戸などを営業。
 松戸の良文堂書店さんでは私も参加させていただいている「出版営業ガチンコ対決 Round-8」フェアが開催中(綾瀬店、八千代台店でも開催中)。売上によってフェアスペースをいただけるこのフェアは(逆に悪いと参加権を失う)、まさに「PRIDEを賭けた闘い!!」だ。

 明日の健康診断に備えて直帰する。

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