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9月21日(金)

 自動販売機は「9990」。
 そろそろホットコーヒーが飲める季節になるので、この自販機ともおさらばだ。結局当たらずじまいに私の夏が終わる。

 朝、高野秀行さんから電話。夕方、会う約束をする。

 午後、営業に出かけようと神保町駅に向かっていたところ突然の豪雨。慌てて書泉グランデさんに雨宿りに入ると文芸書売上げランキング1位に「本の雑誌」352号が! ジュンク堂書店池袋本店に続いての快挙。国書刊行会50周年の際は、1冊3万円くらいの豪華別冊を作ろう。

 仕方なく会社に戻り、予定変更、新刊チラシ作成。

 雨もやんだ夕方、高野さんが来る。
「魚百」にて『謎の独立国家ソマリランド』の打ち合わせなどしていると、魚百のテレビで巨人対ヤクルトが放映されているではないか。確か今夜、巨人が勝つと3年ぶりの優勝で、隣で朝から酒を飲み続けていたらしい高野さんは巨人ファンで、なにを隠そう私はヤクルトファンなのであった。巨人が優勝するのはもう仕方ないとしても、ヤクルト戦での優勝は勘弁してほしい。いやそれを見たくない。

 7回が終わって巨人リードの6対4で、もはやこれは巨人の優勝まちがいなしだろう。胴上げの瞬間なんか見たくないので、何気なく酔ったふりをして「そろそろ帰りましょうか?」と高野さんに声をかけるが、「もう一杯飲もうよ」とハイボールを頼まれてしまう。

 そうして私は巨人ファンとともに自ら応援するチームが負けて目の前で胴上げを食らうという屈辱を味わうのだった。

 高野さんは何度も「杉江さん、俺も浦和レッズが優勝するときには埼玉スタジアムに行くから」と言っていたがそれとこれとは違うと思うのであった。

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