10月4日(金)
- 『ボールピープル』
- 近藤 篤
- 文藝春秋
- 1,944円(税込)
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- 『サッカーデイズ』
- 杉江 由次
- 白水社
- 1,728円(税込)
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芸術新聞社社のアイザワさんという人から電話がかかってきたのは先週のことで、「東京堂書店さんでフェアをするんだけれ、そこに草森紳一さんの『記憶のちぎれ雲』を出品していただけないか」という相談だった。まったく問題ないので了解して電話を切ろうとしたら「ところで杉江さんはサッカーをやられるんですよね?」と不思議なことを訊いてくる。
「ええ、まあ......」と曖昧に答えると、「じゃあ来週の金曜日にフットサルをやるんでぜひいらしてください。19時に出版健保のすこやかぷらざです」と畳み掛けるように言って、電話は切られてしまった。
その来週の金曜日が、今日だった。これが飲み会の誘いだったとしたら私は行かなかっただろうが、酒ではなくサッカーだったので、フットサルシューズを片手に会場に向かった。
そこで待っていたのは美術書系の版元営業マンの方々で、「なんだか昨日の夜からわくわくしちゃって眠れなかったんですよ」と頭を掻いているのは西村書店のハコモリさん。「俺なんか今日営業中もサッカーのことばっかり考えていたよ」と笑うのは東京美術のヨシダさん。自己紹介もそこそこに「まったくなにやってるんですか」と突っ込んだ私も、実はサッカーのことで頭がいっぱいで仕事がまったく手に付かなかったのだ。
みんな立派な『ボールピープル』。
60歳を過ぎても4つのサッカーチームを掛け持ちしているというアイザワさんの指示のもと、約1時間半フットサル。
仕事の後にボールを蹴られるとはなんて幸せなんだろうか。