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7月29日(火)

山の仕事、山の暮らし (ヤマケイ文庫)
『山の仕事、山の暮らし (ヤマケイ文庫)』
高桑信一
山と渓谷社
998円(税込)
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 地方小出版流通センターの情報誌「アクセス」の巻頭に掲載されていた「北海道いい旅研究室」創刊15周年秘話の「航海と後悔と『こーかい?』の日々」を読んで胸を熱くする。

「本の雑誌」のような旅雑誌を作ろうとレイアウト、文章、写真撮影、広告営業、書店納品まですべて一人で行った舘浦海豹さんが、創刊号ができあがってはたと気づいたのは「完成した本をどう売りさばくか?」ということだった。

 さてどうしたのか?

 なんと恐ろしいというか、型破りというか、こんなバカ者見たことないというか、出来上がた創刊号には「置いてくれたらうれしい書店一覧」というのを掲載していたそうで、その書店さんを訪問してはそのページを開き、「こんなわけなのです」とお願いして歩いたそうだ。

 信じられない!と驚いたのは私だけでなく、その時訪問された書店さんだろう。しかし北海道の書店さんは心が広い。最初に訪問した本の店岩本では店長さんが笑ってページを見つめ、持参した50冊の倍100冊の注文をいただき、アテネ書房では1冊進呈し面白かったら注文してくださいと言うと、その場で店長さんが購入してくれたという。

 その他のお店での顛末も書かれているのでぜひ機会があれば読んでみてもらいたいのだけれど、私が胸を熱くしたのは自分もまたそうやって本屋さんの懐で育てられてきたからだ。

 営業。
 本厚木の有隣堂さんでは毎年恒例の「あつ100」フェアが開催されていた。こちらはスタッフの皆さんと版元の営業が選んだ夏の文庫100冊を展開。なぜか私も参加させていただいており高桑信一の『山の仕事、山の暮らし』(ヤマケイ文庫)を並べていただいている。

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 夜、昨日急にミシマ社のWさんから誘われた飲み会へ。高円寺「ペリカン酒場」。行くまでは昨日今日と連チャンで億劫だったのだけれど、同席された大阪屋のKさんとマルノウチリーディングスタイルのKさんと本と本屋と流通の話を思う存分していたら、あまりに楽しく思わずやめている酒を飲みそうになってしまう。

 やっぱり人に会わないと何も始まらない。

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