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7月22日(水)

BLOOD MOON(初回生産限定盤)(初回限定ボックス盤)(CD+DVD)
『BLOOD MOON(初回生産限定盤)(初回限定ボックス盤)(CD+DVD)』
DaisyMusic
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 佐野元春の2年ぶりの新譜『BLOOD MOON』が届く日なのでここは音楽休暇を申請し(ほかにサッカー休暇と読書休暇があるらしい)、会社を休んでじっくり聴き込もうと思ったのだけれど、午前中にアポがあったはずと泣く泣く会社に行くも、待ち人が来ず。メールを確認すると明日だった。

 猛暑のなか営業。
 お店を訪問して来店客数が減っていると嘆かれるようになったのはいつ頃からだっただろうか。2年前か、3年前か。「本が売れない以前にお店に人が来ない」。確かそんな風にささやかれだしたのだ。

 いつかたぶんこの日記にも書いた気がするけれど、確かに言われてみればまるで午前中の郊外の百貨店のように売り場には店員さんと私しかいないことがある。そして過去の賑わっている店内の風景を思い出し、ゾクゾクと背筋が凍るような気がしたのだ。

 先日訪問した、本屋といえばここという有名なお店の店長さんも来店客数が減っていると話していた。「いい棚、いい品揃えをするのは当然なんですけど、それ以前に店に人を呼ぶ何かをしないといけない」と。

 これまで本屋さんといえばシャワー効果とまで言われるほど、何もしなくても人が集まる場所だった。それがついに人を呼び込まなければならない場所になってしまった。

 人を呼びこむと言えば多くの書店さんが取り組んでいるようにイベントになるのだけれど、そのイベントも当日だけの集客で、なかなか通常時のお客さんが増えていかない。そしてイベントに関わる業務で書店員さんが疲弊していっている。

 出版社の営業もこれまで書店さんに並べてもらうのが主な仕事だった。いやそれこそが仕事だった。しかし来店客数が減っている今、どれだけお店に並べても人が来ないのでは本は売れない。だから、お店に本を買いにいく前の部分が営業の仕事として重要になってきているのだけれど、予算が使えるわけではないからどうしたってネットでのプロモーションが多くなる。結果としてそれが本屋さんの来店客数を増やすこと以上に、ネット書店の売上比率をあげているという循環になっているような気がする。

 いろいろとやるしかないけれど、今、本が売れるイメージがもてない。

 帰宅。無事届いていた『BLOOD MOON』をiPodに入れ、ランニングへ。一聴めは走りながら聴くと決めていたのだ。幸福。

 こういう幸福を私は届けられているだろうか。

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