8月7日(金)
- 『旧聞日本橋 (岩波文庫)』
- 長谷川 時雨
- 岩波書店
- 821円(税込)
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- 『痴者の食卓』
- 西村 賢太
- 新潮社
- 1,404円(税込)
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- 『(やまいだれ)の歌』
- 西村 賢太
- 新潮社
- 1,620円(税込)
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午前中、神保町の三省堂書店さんへ。芥川賞受賞作『火花』と『スクラップ・アンド・ビルド』の二作が掲載された「文藝春秋」が発売となり、朝からバカ売れの様子。
今号は別途、特装版も出ており、こちらには特別付録として「芥川龍之介追悼號」の復刻版がついているのだが、なんとこの特装版は、取次店日販さんのプライベート商品になっているらしい。日販が開発し、他の取次店に卸しているとか。なんだか新しい動きと思っていたら、今度出るとある話題書は、大手書店が初版部数の9割を買い取り、他の書店に卸すという。これまでにない展開。
打ち合わせを終え出てきてすぐそこ駿河台下の三茶書房の300円均一の外売りワゴンで、『旧聞日本橋』長谷川時雨(岩波文庫)を見つける。見つけるといっても探していたわけでなく、ずらずらと並んだ背表紙のなかから目に飛び込んできた。「これオレの好きなやつだ」と手を伸ばし、ページをめくると間違いなく私の好きなタイプの街と人を克明に書き写した随筆集。すぐに帳場へ。
久しぶりに「めんめん かめぞう」の「新博多とんこつ」を食したのち、花小金井のよむよむさんへ。リブロのYさんが池袋から異動しており、しばしお話。それにしても花小金井に住んでいる人は幸せだ。これから日本一の書店員さんが売り場を作るのだから。そして何よりもこのお店で働いている人が羨ましい。Yさんの下で働けるんだもの。思わず土日のアルバイト募集の貼り紙がないか確かめてしまった。
就業後は、金曜日恒例の神保町クルーズ。といっても酒場ではなく、本屋と古本屋とCDショップめぐり。週末と来週読む本やCDを購入。
早速帰りの電車で買ったばかりの『痴者の食卓』西村賢太(新潮社)を読み出す。
NHKのテレビ番組「ようこそ先輩」に出演したときの様子を綴った「夢魔去りぬ」以外は、西村賢太の私小説の王道「秋恵」ものの短篇集。帯に「貫太、反省す」とある通り、確かに貫太は随所で反省しているのだが、その反省から激怒に変わっていく心情に拍手喝采。そしてこれまでにない秋恵のおかしさに吹き出してしまった。帰宅後、買ってきた本ではなく、『疒の歌』再再再読。