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9月27日(火)
通勤読書は、『果てしなき山稜』志水哲也(ヤマケイ文庫)。志水氏の飾らぬ文章と実直な想いがまるで鋭利な刃物のように胸に突き刺さる。今月のヤマケイ文庫は『山釣り』山本素石も出ており、毎月もっとも楽しみにしている文庫レーベルだ。
出張精算、新刊登録、注文書と書店さん向けDMを作っているうちに一日が終わる。
すずらん通りのセブンイレブンにてガンバ戦と最終節マリノス戦の息子と娘の分のチケットを発券。最近我が家では浦和レッズ人気がうなぎのぼり。ついでに最終節後に観戦仲間とする打ち上げの会場(鳥げん)の予約。
帰宅後、ランニング。金木犀の香り。
9月26日(月)
ジュンク堂書店名古屋ロフト店さんで開催していただく「吉野朔実劇場 原画展」の準備のため名古屋日帰り出張。
さすがに原画を宅急便で送る勇気はなく、輸送ケースを手にくくって新幹線に乗車。トイレに行くのも我慢して、肌身離さずでジュンク堂書店名古屋ロフト店I店長の元に届けると、早速このために用意していただいた額に47枚の原画(手書き原稿含む)を展示していただく。
そののち時間の許すかぎり栄の本屋さん(といってもみんな丸善ジュンク堂系列なのだが)を営業。
ここ数年名古屋には何度か来ているもののいつも迷子の手を引くばかりで、営業で廻るのは久しぶり。圧巻の品揃えの丸善名古屋本店さんも、使い勝手の良さそうなジュンク堂書店名古屋栄店さんも初訪問。こちらが恐縮するほどのお出迎えをいただき、感謝感激。
名古屋駅に戻ると、時計台の下で迷子になっている久田さんとその手をひく保護者のYさんと対面。『迷う門には福来る』出版後の迷子エピソードを伺っているうちにあっという間に3時間が過ぎ去っている。すぐに全集が編めそう。
そろそろお暇しなくてはとお二人に別れを告げ、ホームで缶酎ハイとピーナッツを買い求め、新幹線に乗車。
1月刊行予定の坪松博之『Y先生と競馬』(Y先生とはもちろん山口瞳先生!!)の初稿ゲラを赤ペン片手に読み進めていると猛烈に目が回ってくる。
おかしい。久しぶりに酒を飲んでいるとはいえ、こんなに酔うはずは...と缶酎ハイを手に取ると、なんとアルコール分8%とあるではないか。「タカラCANチューハイ」ってそんなに濃いのか!?「ほろよい」で泥酔してしまう私には強すぎる。
あわててペットボトルの水を口から注ぎ込み、これで5%くらいになっただろうか...と思っているうちに意識を失い、はっと気づけば品川駅。
ガンガンする頭を抱え、京浜東北線に乗り換え、ほうほうの体で帰宅。
9月18日(日)
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- 『クリード チャンプを継ぐ男 ブルーレイ&DVDセット(初回仕様/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]』
- シルベスター・スタローン,マイケル・B・ジョーダン,ライアン・クーグラー
- ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
屋根裏部屋に作ったシアタールーム(という名の息子の部屋)が、夏場はあまりに暑く映画鑑賞どころじゃなかったのだけれど、やっと気温が下がってきたのでDVDを借りてくる。
全品半額ハガキが届いていたのを利用して「クリード チャンプを継ぐ男」「セッション」「はじまりのうた」の準新作3本立て。本当は、出張中に宮田珠己さんから「勝新太郎の殺陣がすごいから」と絶賛オススメされた「座頭市」を借りたかったのだけれど、残念ながら在庫なし。
3作とも評判のよかった作品だけにすべて堪能。「クリード チャンプを継ぐ男」は、特に「ロッキー」に思い入れのない私でも目頭が熱くなり、「セッション」はまるで2002年W杯のトルシエジャパンみたいな狂気に胸苦しさを覚え、「はじまりのうた」では今井美樹風の主演女優キーラ・ナイトレイに惚れた。しかしキーラ・ナイトレイを画像検索してビックリ。ハリウッド女優おそるべし。
ここのところ走り過ぎなので今日はランニングを控えようと思っていたのに、夕方になると我慢できず。7キロほど走ったところで、案の定、足底筋に痛みが。
夜、先週読んだ塩崎利雄『新極道記者』(徳間書店)の興奮忘れられず、いつの間にか文庫になっていた正編『極道記者』(文芸社文庫)を再読。やっぱりすごい。「極道」とあるからヤクザものと誤解されるかもしれないが、これは阿佐田哲也好き必読の博打小説だ。
9月11日(日)
9月10日(土)
久しぶりの休みでゆっくり寝ていたいものの、息子のサッカーの当番にあたっているため、午前中には車にベンチやら石灰やらを積んでグラウンドへ。相変わらず怒鳴りつけるばっかりの少年団のチームにはまったく共感できず、アップする息子の様子からどれだけ成長しているか確認するのみ。
昼、パート仕事を終えた妻が来たので、当番交代。家に帰り、息子が食い残した素麺をソーミンチャンプルーにするも、油臭くてげんなり。外で食べるソーミンチャンプルーはあんなに美味しいのに、自分で作るのは容易ではない。
20キロほどランニングした後、1時間昼寝し再びグラウンドへ。息子がレッズ戦を観たいというので少年団を早退させ、埼玉スタジアムへ向かうのだ。
この夏、浦和レッズの前座試合で埼玉スタジアムのピッチに立った息子は、妙にレッズに興味を持ち始めている。うれしいような、めんどくさいような、これまでずっとひとりでスタジアム通いしていたからどう対処していいのかわからないのだけれど、行きたいというものを拒むのもおかしいので、連れていく。
自転車2台、463バイパスを走る。「今日さ、誰が点とるかな。武藤かな? 興梠慎三かな? ねえ、興梠って今日試合にでる?」振り返ると、22インチの自転車を必死に漕いで、息子がついてくる。
無観客試合の経験からか空席が目立てば目立つほど強い浦和レッズは、サガン鳥栖を得意のコンビネーションでぶち破り2対0で勝利。点が決まる度に息子も拳を突き上げ、その息子を私は抱きかかえた。
真っ暗な道を自転車で帰る。背中には、覚えたばかりのチャントを口ずさむ息子の声が続く。ところどころ間違えているけれど、気持ちよさそうなのでそのまま走る。
9月9日(金)
4日の日曜日から4泊5日、宮田珠己さんと「たのしい47都道府県 正直観光案内」の取材で、青森、秋田、山形、宮城と1200キロに渡る出張をしていたので久しぶりの出社。
出張に行く前は、これだけ会社を空けても大丈夫なんだろうかと心配したものの、机の上には一切のメモ書きもなく、報告によればフェアの申し込みや部決など、すべて事務の浜田の判断で滞りなく処理されていた様子。
これでいつでも心置きなく旅に、いや出張に出られるが、あまり席を空けるといなくても大丈夫なことがバレてしまうので注意が必要。
それにしても妙にくたびれているなと思ったら3日の土曜日も原稿待ちで出社し(結果原稿は届かず、せっかく東京に出てきたのだからと旅帰りの高野秀行さんと遊んでもらう)、その前の週の日曜日28日もおじさん三人組の取材で山形へ行っていていたので、気づけば13連勤。くたびれるわけだ。
出張中もパソコンを持ち歩いていたのでそれほどデスクワークも溜まっておらず、すぐに日常業務に復帰。
昼、『光炎の人(上・下)』(KADOKAWA)を出版したばかりの木内昇さんが、書店廻りのついでに遊びに来ていただく。
『光炎の人』はこれまでの木内さんの傑作ばかりの作品群を、さらに上回る意欲あふれる作品で、その「凄み」には恐ろしくなってしまうほど。木内昇という作家は、いったいどこまで行ってしまうんだろうか。
その後、博報堂のAさんがやってきて二回目の「本のフェス」の打ち合わせをしていると三省堂書店のUさんから「大竹聡さんがサイン本作りで来店されているので遊びに来ませんか?」と電話。すぐに駆けつけ、『50年酒場へ行こう』(新潮社)にサインしていただく。
三省堂書店さんを営業した後、農文協直営の農業書専門店「農業書センター」さんを訪問。
今月の新刊『渋谷の農家』の営業のつもりだったのだけれど、こちらのお店は私の最も好きなジャンルの本(狩猟とか漁業とか農村文化とかミツバチとか)をしっかりおさえているので、それどころでなくなり棚を必死に眺めてしまう。鉄の扉があるのでちょっと入りにくいかもしれないけれど、ぜひ、一般の人にも覗いてほしい素晴らしい本屋さんなのだ。佐藤秀明『じいさとばあさと田んぼの神様』(三五館)を手に取る。
ちなみに農業書センターさんで購入した本ではないのだけれど、最近、最も興奮した本は、公文健太郎の写真集『耕す人』(平凡社)。毎晩じっくり眺めている。
会社に戻ると、記念すべき400号となる「本の雑誌」2016年10月号が届いていた。浜田の陣頭指揮の元、助っ人とともにハリハリツメツメ作業に加わる。一日でも早く定期購読者に届けるべく、必死に手を動かす。
くたびれ果てたので定時であがる。interFM「The Dave Fromm Show」が、心のオアシス。「本の雑誌」もそうでありますように。
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杉江由次 著作紹介
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- 『サッカーデイズ』
- 小学館文庫
- 2016年2月上旬刊行
- やりたいことはただひとつ。子どもとサッカーがしたい。父と娘の熱くて愛おしい日々を綴るエッセイ、待望の文庫化。
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- 『サッカーデイズ』
- 白水社
- 2013年8月21日発売
- サッカーで笑いサッカーで泣く家族の日々を熱く描き出す、全てのサッカー人に捧げる感動エッセイ。
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