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10月31日(月)

 週末にあった神保町ブックフェスティバルの疲労で足元ふらつくなか8時半に出社。いかんせん私は土曜日、神保町ブックフェスティバルを放り出し、静岡エコパスタヂアムに駆けつけ、浦和レッズの応援に身を捧げていたのある。せめてもの罪滅ぼしをしなければ許されないだろう。

 というわけで早朝出社し、誰もいない会社で昨日そのままにしておいた本を整理し、3日に千駄木で行われる「しのばずくんの本の縁日」と5日、6日に秩父で開催される「BOOK MARKET IN CHICHIBU」の荷物を準備する。

 午後、営業。久しぶりに訪れた書店さんで、これ見てくださいよ、と文庫の大展開を見せられる。そこには窪美澄の『よるのふくらみ』(新潮文庫)が28面に渡って積まれており、「担当営業A(23歳・男)がどうしても読んでほしい一冊!」と手書き文字のPOPが躍る。すでに150冊以上売れているという。

 なんとこの大々的な仕掛けは、昨年まで本の雑誌社でアルバイトし、その後新潮社へ入社したA君が企画したそうだ。

「POPやパネルもどんどん上手くなってるし、本が好きなのがすごい伝わってきます」と書店員さんの評価も高く、よほど信頼されているのだろう。私が何か教えたわけではないのだけれど、なんだかうれしくて涙があふれてくる。

 ただし喜んでばかりいるわけにはいかない。営業としてはライバルでもあるのだ。ここ数年すっかり怠惰な営業になってしまっている私に比べたら、彼の方がずっと気持ちをこめて本を届けているのは間違いない。今の時点で負けているのだ。もう一度フレッシュな気持ちを持って取り組まなければならない。

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