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11月29日(火)

 小6の息子の持久走大会を見にいっていた妻からメールが届く。

「初めて8周走れたよ! ラスト1分の走りすごかった!!」

 この1ヶ月ほど息子と一緒にランニングしていた。息子は、5分間に校庭を何周できるかという持久走大会でどうしても8周走りたいと歯を食いしばっていた。そんな息子に「持久走は身体よりも先に心がくじけてしまうから、もうダメだと思ったら浦和レッズのリーグ最終節のハーフタイムを思い出し、『歌え浦和を愛するなら〜』を歌いながら走れ」とアドバイスしていたのだ。

 きっと息子はラスト1分の合図を聞いて、歌いながら走ったのだろう。その姿を見たかった。

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 息子の爆走は見られなかったものの、浦和レッズの試合を見逃すわけにはいかない。営業後直帰。

「チャンピオンシップ」という理解不能な大会ではあるけれど、この世のなかに負けていい試合があるわけでなく、また対戦相手が鹿島アントラーズならばより負けてはならないわけで、しかも2ndステージ優勝しても喜べず、最終節で勝ち点1位になっても掲げるものがないというお預け状態が続いている浦和レッズにとって、あの円盤(シャーレ)は必ず手に入れなければならないのだ。

 というわけでテレビの前に陣取るのだけれど、これまでであればアウェーのテレビ観戦は、私ひとり屋根裏部屋に設置された小さなテレビの前に隔離されての応援だったのだけれど、今年より突如家族全員レッズサポになってしまったため、居間の大きなテレビを囲んでみんなで応援する。私がこれまでの人生で最も手にしたかった一家団欒がはじめて現実になった。

 それにしても息子は試合が始まると上半身裸になってテレビから聞こえてくるレッズのチャントに合わせて歌っているし、妻はちょっとしたピンチで悲鳴をあげ、娘にいたってはPKが怖くて観られないとまるでオシムかと自分の部屋に籠ってしまう。いやはやサポーターというのは、なんてはた迷惑な人たちなのであろう。

 1対0で勝利。
 さあ、土曜日だ。

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