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1月13日(金)

  • それでもわたしは山に登る (文春文庫)
  • 『それでもわたしは山に登る (文春文庫)』
    田部井 淳子
    文藝春秋
    680円(税込)
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  • タベイさん、頂上だよ (ヤマケイ文庫)
  • 『タベイさん、頂上だよ (ヤマケイ文庫)』
    田部井淳子
    山と渓谷社
    950円(税込)
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 午前中、昨日に引き続き隠密行動。

 昼、一旦会社に戻り、メール送信などした後、駒込の「BOOKS青いカバ」さんに納品にあがる。すると店主のOさんが、とある出版社に取引依頼の電話をかけていたのだが、どうやらその出版社は直取引は一切やっていないらしく取次店経由を薦められていた。

 私はOさんにこれまでお世話になっていたのもあるし、Oさんの仕事ぶりも知っているし、何よりお店を見て本の雑誌社の本をここに並べてもらいたいと思ったので、すぐに直取引の話をしたのだけれど、世の中そう簡単なもんじゃないらしい。

 その後、営業して、会社に戻ると、昨夏、大阪に異動になられた取次店N社のNさんがやってくる。しばしお話。

 そのNさんから教わったサッカー漫画『アオアシ』を買い求めるため閉店間際の御茶ノ水丸善さんに飛び込む。『アオアシ』全巻(1〜7)、田部井淳子『それでもわたしは山に登る』(文春文庫)、田部井淳子『タベイさん、頂上だよ』(ヤマケイ文庫)、『洞窟ばか』(扶桑社)、恩田陸『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎)を購入。

 本を買うときにはいくつかパターンがあるのだけれど、今日はこの本が欲しいと思って本屋さんに行ったとき、思い描いていた3、4冊がきちんと見つかると、投球練習で肩が温まったピッチャーのように次から次へと読みたい本が出てきて、気づけば10冊15冊腕に抱えていることが少なくない。

 しかし逆に、最初の3、4冊が見つからず、例えばそのなかで2冊しかなかったときは、結局その2冊も棚に戻し、本を買わずに帰ってしまうことも多い。

 自分にとって本当にいい本屋さんというのは無意識下にあった興味を棚によって引き出される本屋さんなんだけれど、そう言うと品揃えにこだわった個性あふれるお店に一見思えるが、実はそのじっくり棚に没入できる状態になるには、この最初の3、4冊がなければならず、で、その最初の3、4冊というのはよくよく考えてみるとそんな難しい本ではなく、新聞広告で見かけた新刊だったり、書評で興味を抱いた本だったり、あるいはテレビで知った人の本だったりするわけだ。

 例えば今日買った本なんていうのは、ほとんどそれにあたる。『アオアシ』は人気漫画だし、田部井淳子さんは先日NHKで放送された番組を見て感動し本が読みたくなったものだし、『蜜蜂と遠雷』は直木賞候補作だ。『洞窟ばか』だけは、田部井さんの本の近くに並んでいたので発見できた新刊で、もし今日閉店間際でなければ、店内をゆっくり徘徊し、そしてこの『洞窟バカ』のような発見をたくさんして、腕に抱えられないほどの本を買い求めていたことだろう。

 品揃えがいい、とはいったいどういうことなのか。考えながら帰宅。

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