6月4日(月)
午前中、企画会議。実りなし。何も考えてきておらず、その場で何か思いつくわけはない。残念な時間を過ごす。
午後、『無脊椎水族館』の色校、刷り出しその他諸々届く。
これまで画面やモノクロプリントで見ていたものが、実際の紙に印刷され、その発色やら手触りやら初めて物として判断できるときで、いつもドキドキ恐怖心をもって迎えるのだけれど、封筒から出して机に拡げた瞬間、晴れやかな満足感が湧いてきた。
早速、刷り出されたカバーのプリントに定規をあてて切り取り、束見本に巻いてみるとまるで宝物のように輝いて見える。素晴らしい出来。
デザインを頼んだ金子は職人気質でいつも不満ばかりを口にするのだけれど、「いいね」と言ったきり口をつぐんで愛おしそうに本を撫でている。
ここで仕事が終われば楽なんだけれど、本は売らねばまるで意味がなく、ここからは頭を切り替え、本来の仕事である営業にもどられなばならない。
本を売るのは本を作るのに比べてずっと大変だけれど、そのかわり売れた時の喜びはひとしおだ。
『無脊椎水族館』は宮田さんの満を持してのテーマであるだけに責任も重い。
売らねば、売らねば、売らねば。
プレッシャーに押し潰されそうになりながら、販促として思いついたことを書き出し、すぐにできることは試してみる。
でも、とも思う。
大丈夫、とも感じる。
なぜなら本が、堂々と、きちんと、そこに出来ているからだ。
本の力、を信じる。信じられる。
それが一番大事。