ル・カレと北欧ミステリのすぐれた読者である著者による、ポリティカルサスペンス第二弾。
『アトミック・ボックス』で登場した女性社会学者美汐、任務として美汐を追いつめたものの、公安を辞め島に戻った行田。中国公安当局に付け狙われるウィグル人考古学者を護るために動き出した二人は、キトラ古墳を巡る古代史の謎に巻き込まれてゆく。
壬申の乱で大海人皇子の側に付いた阿倍御主人（みうし）を巡る古代史ミステリと、ウィグル独立のためネットを通じて中国当局と闘う現代の活動家達のポリティカルサスペンスを重ね合わせた、知的エンタテインメント。

本書『キトラ・ボックス』（1836円税込み　ＫＡＤＯＫＡＷＡ）の刊行を記念し、池澤夏樹さんをお招きしてミニトーク＆サイン会を開催いたします。

店内でのイベントです。50分ほどのミニトークのあとサイン会となりますが、チケットは、ミニトークのみ参加できる券と、書籍をお買い上げいただきトーク後のサイン会にも参加できる券がございます。下記参加方法をお読みください。

<プロフィール>
池澤夏樹（いけざわ・なつき）
1945年北海道生まれ。埼玉大学理工学部物理学科中退。『スティル・ライフ』で中央公論新人賞、第98回芥川賞を受賞。『南の島のティオ』で小学館文学賞。『母なる自然のおっぱい』で読売文学賞。『マシアス・ギリの失脚』で谷崎潤一郎賞。『楽しい週末』で伊藤整賞。『ハワイイ紀行』でＪＴＢ出版文化賞。『花を運ぶ妹』毎日出版文化賞。『すばらしい新世界』で芸術選奨。『言葉の流星群』で宮沢賢治賞、『イラクの小さな橋を渡って』『憲法なんて知らないよ』『静かな大地』などの著作活動全般について、司馬遼太郎賞受賞。2007年より、個人編集による世界文学全集、日本文学全集を刊行している。