クリープハイプの尾崎世界観さんがご挨拶に来店を希望されているという連絡が出版元からあったのは突然のことでした。
新刊『苦汁100%』刊行前の不思議なタイミング。そもそもなんでルーエに・・・。
ともあれ私は本の著者と雑談を交わすことを無上の喜びとしているので、歓迎の旨を伝えました。
本の著者でありつつたいへんな人気で恐らくは多忙なミュージシャンでもある尾崎さんが来てくださるというのは貴重だなとおもい、クリープハイプのこと尾崎さんのことをいろいろ知っておきたくなりました。
CDを買い、特集が組まれた雑誌を読み、ウェブのインタビュー記事を読み、たくさんの書評に目を通しました。そうしたら私はすっかり虜になってしまったのです。尾崎さんが好きでたまらなくなってしまったのです。自ら「世界観」と名乗るセンスとかサイコーっておもってしまったのです。なんというか尾崎さんが紡ぐ「言葉」には、親密な友人になにかを打ち明けるときのような、安心とかすかな緊張が入り交じってるように感じられました。するとどうでしょう。私は尾崎さんのファンではなく「友達」になりたい、と強くおもうまでに至ってしまったのです。
で、実際にお会いして、本当に来たとおもいながら、あわあわと自分が尾崎世界観をいかに見初めているかしどろもどろになりながら伝えました。気持ち悪がられてしかるべき勢いでした。しかし共通の好きな本の話題などで盛り上がり、うちとけることができました。そいじゃそろそろお暇を、というタイミングで「尾崎さん、友達になっていただけませんか?」と単刀直入に申し出ると快諾のお返事。新刊出たらまた来てください、と約束してわかれました。
約束が果たされる機会はすぐに訪れ再び対面、調子にのってしまい「尾崎さんに本を選んでいただいてフェアをやりたいんですが」と申し出ると再びの快諾。
尾崎世界観選書フェアを行います。
以下は尾崎さんが用意してくださったフェアのステートメントです。
21歳から28歳までの7年間、国立に住んでいました。今回は、国立に住んでいた頃に読んだ本を選びました。図書館に行って自転車のカゴを本でいっぱいにして帰るのが好きだったし、一大決心して買った本は、内容よりも決心するまでの葛藤をよく覚えています。
今回選んだ本も内容を忘れてしまっている本が多かったです。でもそれで良いと思っています。忘れてしまっても、良かったとか好きだとか、その気持ちが残っていればそれで良いと思います。忘れるということは大事なことだと思います。久しぶりに読み返したい本ばかりです。
開催日時 | 2017年6月中旬から7月中旬 |
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会場 | ブックスルーエ一階雑誌フェア台 |
問い合わせ先 | 0422(22)5677 担当花本 |