代官山 文学ナイト恒例の、柴田元幸さんによる不定期連続イベント「柴田君がやってくる!ヤアヤアヤア」。
Vol.11の今回は、あのポール・オースターが「簡素で美しい小説」と熱烈に推薦するレアード・ハントの長編小説『ネバーホーム』の刊行記念です!
南北戦争がはじまって、インディアナの農場で暮らしていたコンスタンスは夫のバーソロミューに代わって、北軍への入隊を決意する。名前をアッシュとかえて、男性の格好をして。
女性にやさしい「伊達男アッシュ」とも呼ばれ、勇敢に戦い続ける。女であることがばれないかとおびえながら、野営地ですごし戦闘と行軍をくりかえす。夫と手紙のやりとりをし、亡くなった母と語り合う。
従軍した彼女は何がこわかったのか? 戦争は彼女をどのように変えたのか? 故郷にもどった彼女を待ちうけていたものは?
訥々とした女語りの雄弁さ、死と痛みに浸された世界、色彩たっぷりの自然描写、静かで容赦ない声。ポール・オースターが絶賛した長篇を柴田元幸の見事な訳でおくる。
<ポール・オースターの推薦のことば>
簡素で美しい小説である。アメリカについて、アメリカの言葉について実に深く語っていて、一文一文が大地そのものから立ちのぼってくるように感じられる。最初の一語から最後の一語まで、私はずっとレアード・ハントの魔法にかけられていた。見事と言うほかない。
『ネバーホーム』の刊行を記念し、柴田元幸さんをお迎えしてトーク&サイン会を開催いたします。
店内でのイベントです。50分ほどのトークのあとサイン会となります。下記参加方法をお読みください。
<プロフィール>
柴田元幸(しばた・もとゆき)Motoyuki Shibata
1954年東京生まれ。アメリカ文学研究者、翻訳家。文芸誌「MONKEY」編集人。東京大学特任教授。
著書に『生半可な學者』(講談社エッセイ賞受賞)、『アメリカン・ナルシス』(サントリー学芸賞受賞)、『ケンブリッジ・サーカス』など。
訳書にトマス・ピンチョン『メイスン&ディクスン』(日本翻訳文化賞受賞)など多数。
2017年、第6回早稲田大学坪内逍遙大賞を受賞。
レアード・ハント Laird Hunt
1968年シンガポール生まれ。作家。サンフランシスコ、ハーグ、ロンドンで育ったのち、インディアナの家族代々の農場に住む。インディアナ大を卒業後、ナローパ大創作科で芸術修士号を取得し、ソルボンヌでフランス文学を学ぶ。東京、ニューヨークに住み、ニューヨーク国連の報道課勤務時に最初の小説『The Paris Stories』(2000)を執筆。現在はコロラド州ボールダーに在住、デンヴァー大学英文科教授。
邦訳は『インディアナ、インディアナ』『優しい鬼』(柴田元幸訳、朝日新聞出版、2006年、2015年)。『英文創作教室』(柴田元幸編訳、研究社、2017年)
開催日時 | 2018年1月10日(水)19:00~ |
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会場 | 代官山 蔦屋書店 1号館2階イベントスペース |
参加方法 | 2017年11月25日(土)朝7時より、代官山 蔦屋書店 1号館1階レジカウンターもしくはお電話にて、ご予約を承ります。 『ネバーホーム』の当店での発売日は12月7日(木)です。イベント当日以前に店頭にて本と券のピックアップをご希望の方は、12月7日(木)以降でお願いいたします。オンラインストアでお申込みの方も、発送は12月7日(木)以降となります。ご了承ください。 |
定員 | 50名 |
問い合わせ先 | ご予約&お問い合わせ |