2006年7月 海水パンツ沈没号
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- 取次搬入：2006年6月12日
新刊めったくたガイドは、三橋暁が読者の意表をつきまくる、キャロル『蜂の巣にキス』をミステリ・ファンにもオススメすれば、石堂藍はカズオ・イシグロ『わたしを離さないで』の繊細きわまりない世界をまったりと堪能。大森望が『グリュフォンの卵』にＳＦハートを直撃されれば、大矢博子は昭和の"時代小説"仁木悦子の市井ミステリにニッコリご満悦。吉田伸子が帰ってきた史上最高の"ギャング"たちに、にんまりすれば、米光一成は癒しの裏側に迫るパワーあふれる村上春樹論を、うはーとびっくりしながらオススメ！ 北上次郎は万城目学『鴨川ホルモー』の奇妙な世界にどんどん引き込まれて、いやはや、面白い、と一気読みだあ！
今月のゲストは古書現世・向井透史。早稲田古本街の二代目店主が「特別な日」に体験したじんわり沁みるエピソードをじっくり味わったら、続いてはコペンハーゲンから海をわたってはるばるノルウェーの田舎町まで愛用の辞書が旅をした浦部信義の仰天エッセイで国境を越え空を飛び、鏡明と北京をウォッチング。さらに台湾土産の「書的雑誌」にシアトル空港のお土産本と国際色豊かなのは編集部・松村と藤原が初の海外旅行に行ったから!? 索引も横文字が多くなっちゃって、松村はキィーッと血管膨張気味だが、どっこい甲府の書店事情から上野のパンダ焼きの秘密まで、ローカルネタも豊富に取り揃えた「本の雑誌」７月号を読めば、気分はすっかり「指かまいたち」。 かまぼこの足の形成とゲル物性の変化に思いをはせながら、さあ、友よ、夏を迎えよう！
目次
今月の一冊
卒業式の日 向井透史
僕の本も旅をした 浦部信義
特集：読者投稿欄の真実！
いまいちばん面白い読者欄はなんだの座談会・全日本雑誌読者欄ベスト10決定戦！
対談・投稿誌は原稿料なしで雑誌を作る発明だった！赤田祐一vs遠藤 諭
読者アンケート／この読者投稿欄が好きだ！
笹塚日記 目黒考二
北京再発見 鏡明
南の話／晴読雨読の女 青山南
新刊めったくたガイド
読者の意表をつきまくるキャロル『蜂の巣にキス』をお奨め！ 三橋暁
『わたしを離さないで』の繊細きわまりない世界を味わう 石堂藍
SFおたくハートを直撃する『グリュフォンの卵』がいいぞ！ 大森望
昭和の“時代小説”仁木悦子の市井ミステリが嬉しい 大矢博子
史上最強の“ギャング”たちが帰ってきた！ 吉田伸子
癒しの裏側に迫るパワーあふれる村上春樹論 米光一成
万城目学『鴨川ホルモー』の奇妙な世界にどんどん引き込まれる 北上次郎
男の哀しさを描き出すトンプソンの異色作 穂井田直美
もうひとつの“まんが道”『ペンだこパラダイス』 岩井道
そんなにオレが悪いのか？英傑の陰で悪役が叫ぶ 青木逸美
もっともホットな作家Ｃ・ストロスを必読！ 山岸真
名門・双葉社の無料webコミック誌創刊 永江朗
馬の群れが突っ走る団塊応援広告にスカッ 近藤庄太郎
“巨人ファン”野村克也の『巨人軍論』 渡邊十絲子
自然の贈り物 押し花絵画入門 川上賢一
デュピーがサイードにそんな強い影響を与えていたなんて 坪内祐三
サブカルチャー創世記／コミュニケーション計画・第一番 津野海太郎
芹沢真理子翻訳大研究／心をつかむ『パタゴニア』冒頭 新元良一
自在眼鏡／書的雜誌のベスト10入りはエライ！他
コラム
・今月の浅沼茂 浅沼茂
・ミミ中野のこれいただくわ ミミ中野
・銀の輔本の旅 高野ひろし
トヨザキ社長の「寄らば斬る！」／『インディアナ、インディアナ』に挑め 豊崎由美
悪党どもの肖像／フランスで絶賛されたウルフソンの処女作 吉野仁
ヒーローたちの荒野／戦後世代の戦争小説 古処誠二『遮断』 池上冬樹
日本ＳＦ戦後出版史／東京創元社〈世界恐怖小説全集〉の巻 高橋良平
「はじめての武満徹」特集が嬉しすぎる！ 柴口育子
「ナマ本屋」でジャケ買いしたい！ 青木るえか
熱海旅館大浴場の目撃証言 かなざわいっせい
パンダ焼とシャブの意外な関係！？ 柳下毅一郎
掲載図書索引
続・棒パン日常／読めない本 穂村弘
三角窓口／指かまいたちも忘れる本が読みたい！他
北原バカ本道 北原尚彦
「予告殺人」の弁護士的読み方 ローヤー木村 ローヤー木村
歩く旅ひとやすみ／家をつくるなら 沢野ひとし
今月のお話／お祭り取材はたのしいぞ 椎名誠
後記
