2011年6月 一網打尽ソラマメ号 No.336
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- 取次搬入：2011年5月10日
新刊めったくたガイドは、杉江松恋がこの小説のことを書かずに今月は始まらない、と『二流小説家』をぐりぐり押せば、ガイド初登場、鴻巣友季子は強く烈しく恐ろしい超ハイブリッド・マサラ小説を絶賛！ 大森望が波瀾万丈のＳＦサスペンス『ジェノサイド』にワクワクドキドキすれば、酒井貞道は家庭を見つめ直す我孫子武丸のジュブナイルをイチ押し。榎本文昌が日本のマルケス、磯崎憲一郎の力技を見よ！と叫べば、内田剛は今尾恵介『地図で読む戦争の時代』に一目ぼれ！ そして北上次郎は倒産を克明に描く空前絶後の異色社史に大興奮。さあ、倒産劇を真正面から描かれた出版社とはどこか。46ページを見よう！
今月の「図書カード三万円使い放題！」は円城塔。渋谷の書店３店をくるりと回り非番の書店員も巻き込んで、息するように買った20冊とは何か。4051円オーバーの自腹分にも注目だあ。そしてシンポ教授の温故知新ロングインタビューがエンタメならおまかせの集英社・山田裕樹氏の巻なら、入江敦彦のベストセラー温故知新は『愛と死をみつめて』と『恋空』のカップリング。さらに読み物作家ガイドは関口苑生による今野敏の巻。警察小説の雄・今野敏の驚きの全貌がばっちりわかるぞ。さあ、先代社長が勝新と同級生、カルトＱの元デパート王も在籍する出版社とはどこだ？ 日光月光菩薩さんも振り返る本の雑誌６月号で、神楽坂の夜は更けてゆくのである！
目次
今月の一冊
図書カード三万円使い放題！／渋谷の本屋さんめぐり 円城 塔
吉野朔実劇場／コラボレーション 吉野朔実
ブックス・墨瓦蝋泥加／うれし楽しいヘタヘタ美の世界 宮田珠己
特集：新潮社に行こう！
ルポ・おじさん三人組、新潮社に行く！ イラスト／福田星良
コラム／新潮社のトリビア
「新潮」編集長矢野優氏インタビュー 純文学の定義を常に書き換える！ 永江 朗
私の偏愛新潮文庫
新潮社すごい編集者列伝 坪内祐三
座談会／新潮社入社試験問題をつくる！
読者アンケート／新潮社のここが好き、嫌い！
黒豚革の手帖／さらばトイレットペーパー 内澤旬子
活字に溺れる者／これからどうなる 荻原魚雷
トヨザキ社長の「寄らば斬る！」／独裁者に対抗する想像力 豊崎由美
まくら詞「北方さんの」からの脱却──山田裕樹インタビュー 新保博久
新刊めったくたガイド
ゴードン『二流小説家』をとにかく読むべし！ 杉江松恋
強く烈しく恐ろしい超ハイブリッド・マサラ小説 鴻巣友季子
波瀾万丈のＳＦサスペンス『ジェノサイド』 大森望
家庭を見つめ直す我孫子武丸のジュブナイル 酒井貞道
日本のマルケス磯﨑憲一郎の力技を見よ！ 榎本文昌
『地図で読む戦争の時代』に一目ぼれ！ 内田剛
倒産を克明に描く空前絶後の異色社史 北上次郎
ウィンズロウが描くシブイ前日譚『サトリ』 穂井田直美
私が小さな書店にこだわるワケ 大井潤太郎
新書界の至宝・原武史の『鉄道ひとつばなし３』 渡邊十絲子
桁外れの話題作バチガルピ『ねじまき少女』 山岸真
新電気 浅生ハルミン
プライベートな本たち〈卒業アルバム編〉 中嶋大介
下北沢駅徒歩一分の地方出版社 舘浦あざらし
オビミシュラン Ｍ・オビスピエール
ツボちゃんは「輩出」の誤用者たちをすべからくチェックする（アレッ、間違えちゃったかな？） 坪内祐三
１００のなんとか 鏡明
南の話／オリザバの大噴水 青山南
新刊クロスレビュー 東 えりか・林 カケ子・松井ゆかり・浜本 茂
ベストセラー温故知新／『愛と死をみつめて』と『恋空』をつなぐもの 入江敦彦
聴覚だって騙される 円城 塔
「舞姫」エリスの正体は？ 風野春樹
水と光に満ちた不思議な作品集 池澤春菜
バラエティ豊かな長野県の「捕物秘話」 柳下毅一郎
今月書いた人
今月本の雑誌に送られてきた物
続・棒パン日常／本を処分する 穂村弘
三角窓口／新潮文庫マイブックまさに私の本なのだ！ 他
ミミ中野の「これいただくわ」 ミミ中野
キムラ弁護士小説に学ぶ／遠藤周作『女の一生 二部』を読んで 木村晋介
歩く旅／北京の空中独楽おじさん 沢野ひとし
今野敏の10冊／警察小説の雄・今野敏の全貌 関口苑生
後記
