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2014年1月 着ぶくれ猫しもやけ号 No.367

 さあ、今年も年間ベスト10の季節がやってきた! 「本の雑誌」1月特大号は、年に一度のベスト10特集号。本の雑誌が選んだ2013年度ベスト10をはじめ、鏡明のSFベスト10、池上冬樹のミステリーベスト10とベスト10が3連発! さらに新春恒例のお年玉企画「私のベスト3」は作家、評論家、翻訳家、ライター、書店員など、なんと総勢50人にパワーアップだ。もちろん忘れちゃいけない読者のベスト1もあるぞ!のベスト尽くしの大特集。サッカー本を超える究極の無人島本に、超寡作漫画家の珠玉の作品集、知る人ぞ知るお菓子本等々、なみいる強豪を制し「本の雑誌」のベスト1の栄冠を手にしたのは、待ちに待ったあの作家の15年ぶりの長編。って、おお、なんだ? 怒濤のベスト10攻勢で2013年の面白本は一目瞭然。正月休みはおこたでぬくぬく読書三昧といこう!

 新刊めったくたガイドは、矢口誠が一秒先さえ見えない『三秒間の死角』にやられた!と五秒叫べば、佐久間文子はとびきりクールなスパーク短編集をおすすめ! 大森望が鬼才ワッツのハードSF『ブラインドサイト』の登場を寿げば、関口苑生は新鋭・深緑野分が描く少女たちの世界にぐいぐい。間室道子が『村上海賊の娘』で生き生き響く和田竜の声に耳を傾ければ、ハマザキカクは変な日本語からイケメンまで世界でみつけた?なものを大特集。そして北上次郎はみずみずしく鮮やかな『小さいおじさん』がすごいすごい!と大絶賛。これで正月休みの読書計画も万全。みかん片手に読みまくりだ!

 そして今月から宇田川拓也の新連載「ミステリー春夏冬中」がスタート。さあ、なんと読む? さらに「捨てる女」も絶好調の内澤旬子が海老蔵館を襲撃すれば、おじさん三人組はなんと「ダ・ヴィンチ」編集部を襲撃!?  渋谷金王八幡宮で柏手を打ったご利益か、ダ・ヴィンチを前年比20%増と躍進させたやり手編集長が宮里キャンドル潤に憑依するのだあ! 特盛り増ページでますます充実の「本の雑誌」1月号と「おすすめ文庫王国」で2013年の面白本を総まくり。熱燗片手に前年比20%増の読書の正月を迎えてくれぃ!

目次

今月の一冊

着せ替えの手帖/海老蔵館襲撃 内澤旬子
ひるね優先読書録 宮田珠己
おじさん三人組、ダ・ヴィンチ編集部に行く!

特集:2013年度ベスト10

社内座談会実況中継 
読者アンケート/読者が選んだベスト1
SFベスト10/2013は凄いことになっている。 鏡 明
ミステリーベスト10/陶酔とスリルの『終わりの感覚』がベスト1だ! 池上冬樹
私のベスト3 

新旧いろいろ面白本/ヤマコーさんが目撃した国境エリアの島 椎名 誠
トヨザキ社長の「寄らば斬る!」/キング『11/22/63』への「?」 豊﨑由美
百歳までの読書術/老人にしかできない読書 津野海太郎

新刊めったくたガイド

一歩先さえ見えない『三秒間の死角』にやられた! 矢口 誠
とびきりクールなスパーク短編集をおすすめ! 佐久間文子
鬼才ワッツのハードSF『ブラインドサイト』登場! 大森 望
新鋭・深緑野分が描く少女たちの世界 関口苑生
和田竜の声が生き生き響く『村上海賊の娘』 間室道子
変な日本語からイケメンまで世界でみつけた?なもの ハマザキカク
みずみずしく鮮やかな『小さいおじさん』がいい! 北上次郎

皆川博子の待望の続編が出るぞ! 宇田川拓也
どこに保護すべき秘密があるというのか 大井潤太郎
物語の記憶を呼び覚ます解説 倉本さおり
イーガンから円城塔訳書まで《新☆ハヤカワ・SF・シリーズ》 山岸真
未亡人等の職業シリーズ 浅生ハルミン
ハヤカワSFシリーズ古書価の凋落 水鏡子
栄えある日下開山横綱は古谷利裕だ! 榎本文昌
インドのにおいがする手摺り絵本 津田淳子

活字に溺れる者/『仕事文脈』が問いかけること 荻原魚雷
吉田伸子の「食えばわかる!」/まひるの家の厚揚げ入り八宝菜 吉田伸子
坪内祐三の読書日記/浜本青年は三年四カ月の間に二人の女性を愛した 坪内祐三
連続的SF話/節目の年の追記 鏡 明
南の話/マウイふたたび 青山 南
ベストセラー温故知新/“イズム”なき時代のオピニオンリーダー 入江敦彦
日本SF戦後出版史/[ハヤカワ・ライブラリ]刊行の巻 高橋良平
純正の人間の奮闘記 円城 塔
辻ミステリの集大成 ポテト&スーパーが大団円 風野春樹
苦労人主人公が頑張る〈死者の短剣〉完結! 池澤春菜
『家族喰い』が犯罪本・オブ・ザ・イヤーだ! 柳下毅一郎
今月書いた人 
掲載図書索引 
今月本の雑誌に遊びに来た人 

続・棒パン日常/締切 穂村 弘
三角窓口/北上おじさんのステキな着せ替え姿を熱望! 他
子どもの寝てる間に 古幡瑞穂

新・キムラ弁護士のありふれない一日/予兆2(河野義行氏の証言へ) 木村晋介 
歩く旅/貴陽への旅 沢野ひとし 
後記 

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