2016年5月 猫車ひるね号 No.395
- 定価:720円
- 取次搬入:2016年4月11日
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「センテンススプリング砲」と呼ばれ、年明けからスクープ連発の週刊文春に文春超えのスクープを虎視眈々と狙うニューウェーブ週刊新潮。気がついてみたら両誌の発売前日の水曜日はネットニュースもテレビのワイドショーも今週はなにが出てくる?と大騒ぎ。おお、今週も発売日が待ち遠しいぞ! というわけで本の雑誌5月号の特集は「週刊誌の時代が再びやってきた!」。週刊誌の時代を総括する元噂の真相副編集長のイケイケ論から、文春、新潮両編集長へのロングインタビュー、アイドルアナにこだわる実話系週刊誌記者の独白に日本週刊誌の系譜、そして文春、新潮両誌の創刊時を支えた田中健五、岩波剛のレジェンド対談まで、いま一番ホットな週刊誌に迫るのだ。朝日毎日スパ!のファンも遠慮なしに読んでくれぃ!
新刊めったくたガイドは酒井貞道がモー・ヘイダー『人形』の生々しい空気を堪能すれば、都甲幸治はオーツ『邪眼』で男たちの深い闇にどっぷり。大森望が屁理屈とギャグ満載の『ロデリック』の刊行を寿げば、円堂都司昭は二作家が描く震災後の"もう一つの日本"にドキドキ。沢田史郎がバカバカしくもピュアな『ヒーロー!』に心洗われれば、青木大輔は魔のアドバイスから開く骨董の扉をトントン。そして北上次郎は石井睦美『ご機嫌な彼女たち』のうまさに感嘆! さあ、おじさんが唸るほどうまいと絶賛する「本書のキモ」はどこか。54ページを開いて確認しよう!
今月は乙女派書店員がキラキラエッセイに挑戦。脱巨顔妖怪を決意させる3冊のキラキラエッセイで年収1000万円を目指せば、おじさん三人組は那覇の古本屋「ウララ」で沖縄本にくらくら。そして読み物作家ガイドは神谷竜介が登場。三島由紀夫の10冊で早熟な天才の思索と懊悩をたどるぞ。高校のクラスメイト・和歌山市の藤村佳弘さんは要チェック。花粉のせいで目がしょぼしょぼだが、それでも読書はやめられない! 全国の活字中毒者に捧げるセンテンススプリングのニューウェーブ本の雑誌なのだあ!
目次
本棚が見たい!
5月の書店 市場の古本屋ウララ/5月の書斎 勝峰富雄
乙女派書店員、キラキラエッセイに挑む! 高頭佐和子
新旧いろいろ面白本/外国人しか知らないさまざまな日本 椎名 誠
特集:週刊誌の時代が再びやってきた!
“イケイケ”こそ週刊誌の生命線だ 川端幹人
週刊文春編集長・新谷学インタビュー/こんなに面白い仕事はない!
週刊新潮編集長・酒井逸史インタビュー/週刊新潮は毎週徹夜で作られる!
ポスト“カトパン”は誰だ!? 石橋拓哉
『週刊新潮』、『週刊文春』そして『週刊公論』のこと 坪内祐三
対談/手探りのスタートと転換期の英断 岩波剛 vs 田中健五
文豪ばかりが作家じゃないと、いつか教えてくれた人たち /籘澤淸造(2) 西村賢太
吉野朔実劇場/出火吐暴威と宇宙 吉野朔実
着せ替えの手帖/驚愕のブルー・オン・ブルー 内澤旬子
サバイバルな書物/命とはなにかに関する考察、その1 服部文祥
新刊めったくたガイド
モー・ヘイダー『人形』の生々しい空気を味わう 酒井貞道
男たちの闇をあばくオーツ『邪眼』 都甲幸治
屁理屈とギャグ満載の『ロデリック』がついに出た! 大森 望
二作家が描く震災後の“もう一つの日本” 円堂都司昭
バカバカしくもピュアな『ヒーロー!』を見よ! 沢田史郎
魔のアドバイスから開く骨董の扉 青木大輔
石井睦美『ご機嫌な彼女たち』のうまさに唸る! 北上次郎
どえらいアクション大作『リボルバー・リリー』に痺れる 宇田川拓也
恨み人多き人生 小野一光
打ち合わせと「三グレ会」 堀部篤史
ケン・リュウの第一長篇は武俠小説版〈氷と炎の歌〉!? 山岸真
遠くの記憶の波打ち際 秋葉直哉
幻の紺色の刷函を発見 彩古
今はなき地形図の記号たち 今尾恵介
見えない間違い 栁下恭平
ユーカリの木の蔭で/それなのに、ねえ 北村 薫
おじさん三人組、沖縄の古本屋に行く!
コラム/与那国空港観光課・米城由美子さんのおすすめ本はこれだ!
読む京都/ラスボス東寺から“絶対神”桂離宮まで 入江敦彦
坪内祐三の読書日記/静岡の人はマカロニ・ウエスタンが好き? 坪内祐三
連続的SF話/ねじれた背中 鏡 明
南の話/沖縄のケルアック 青山 南
そばですよ/神保町、そして虎ノ門。家族喧嘩も味のうち。 平松洋子
日本SF戦後出版史/〈SF新聞〉の巻 高橋良平
四角な本の大革新 円城 塔
うつの症状に注目する大胆なリーダー論 風野春樹
『台所太平記』とトンちゃんのこと 若島 正
指揮者レナード、天才なれど 矢口 誠
ホリイのゆるーく調査/人は一年に何冊本を読むのか 堀井憲一郎
歩く旅/土楼から土楼へ 沢野ひとし
三島由紀夫の10冊/四五歳で世を去った早熟な天才の思索と懊悩をたどる 神谷竜介
掲載図書索引
続・棒パン日常/何度も読み返す箇所 穂村 弘
三角窓口/歴史小説とSM小説の思わぬ接点はこれだ! 他
本屋の帰り道 徳永圭子
今月書いた人
今月本の雑誌に遊びに来た人
後記