新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
« 2020年1月 | 2020年2月 | 2020年3月 »
2020年2月号掲載
-
書評担当者:小財満
絵画をめぐるミステリー『パリのアパルトマン』をお勧め!
ジャン=クリストフ・グランジェやピエール・ルメートルをしのぎ、現在フランスで最も売れているベストセラー作家、ギヨーム・ミュッソの新作『パリのアパルトマン』(吉田恒雄訳/集英社文庫)は一見地味なタイト...記事を見る »
-
書評担当者:林さかな
知らない世界の文学に分け入る傑作短篇集
『ポルトガル短篇小説傑作選』(ルイ・ズィンク+黒澤直俊編/現代企画室)は質の高い正確な訳文で現代のポルトガル文学を紹介する企画で編まれたもの。十二の短篇を七人で翻訳している。ポルトガルのタイル、アズレ...記事を見る »
-
書評担当者:大森望
最高に笑えるロボットSFコメディ誕生!
12月は注目の海外SFが目白押し。マーサ・ウェルズ『マーダーボット・ダイアリー』(中原尚哉訳/創元SF文庫)★★★★½は、同名シリーズの中篇4篇をまとめた日本オリジナルの連作集(4部構成の長篇のよう...記事を見る »
-
書評担当者:千街晶之
山田正紀の時代小説が圧倒的に面白い!
山田正紀の時代小説というだけで面白いことは保証されている。だが、『大江戸ミッション・インポッシブル 顔役を消せ』(講談社文庫)は、その期待すらも軽々と上回る、圧倒的に面白い小説だ。主人公の川瀬若菜は...記事を見る »
-
書評担当者:大塚真祐子
『リボンの男』でゆったり揺らぎを受け入れる
山崎ナオコーラ『リボンの男』(河出書房新社)は、川を歩く親子の場面からはじまる。川に落とした百円玉を探していることはすぐに明かされるが、〈「妹子ー、お金、ないねー」〉という冒頭、三歳児のタロウの台詞...記事を見る »
-
書評担当者:冬木糸一
思考や人間関係も整理する森博嗣『アンチ整理術』
『サピエンス全史』で過去を、『ホモ・デウス』で未来を対象にして人類史を虚構の観点から語り直したユヴァル・ノア・ハラリの新作『21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考』(柴田裕之訳/河出書...記事を見る »
-
書評担当者:北上次郎
『里奈の物語』を貫く強さを見よ!
鈴木大介『里奈の物語』(文藝春秋)がすごい。 「農業と下請け製造業の街であると同時に、博打の街でもある」北関東の地方都市を舞台に、濃厚な物語が展開するのだ。 里奈と比奈は、その街の飲食長屋の駐車場...記事を見る »