新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2020年3月号掲載
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書評担当者:小財満
ベテラン作家のパーフェクトな私立探偵小説だ!
ウォルター・モズリイがまた読める日が来るとは(ほぼ二十年ぶり)そしてこれがまた探偵小説として傑作であることがただただ嬉しい。というわけで今月は二〇一九年エドガー賞最優秀長篇賞『流れは、いつか海へと』...記事を見る »
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書評担当者:林さかな
内戦の街から自由な場への二人の歩み
人は自分の眼でみたもの以外はなかなか腑に落ちない。国内の事件ですら、住んでいる所以外だと他人事になる。東日本大震災が起きて数年後、四国の観光地を歩いている時に、地元の人に「どちらからいらしたんですか...記事を見る »
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書評担当者:大森望
『荒潮』からヨンヒさんまでアジアSF大特集!
中国SFブームの未来を占う陳楸帆の第一長篇『荒潮』(新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)★★★★½が出た。『折りたたみ北京』の「鼠年」「麗江の魚」「沙嘴の花」と同様、中原尚哉がケン・リュウの英訳から邦訳し...記事を見る »
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書評担当者:千街晶之
宝石箱のように愛おしい服部まゆみ『最後の楽園』
服部まゆみといえば、銅版画家として出発し、一九八七年に『時のアラベスク』で第七回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー、芸術や歴史に題材を採った耽美的な作風で根強い人気を誇った作家である。二○○七年に逝...記事を見る »
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書評担当者:大塚真祐子
『最高の任務』が描く心地よい景色に浸る
今回の芥川賞候補作は、『すばる』(集英社)から二作が選出された。候補に挙がるのは、『文學界』(文藝春秋)、『新潮』(新潮社)、『群像』(講談社)への発表作品である割合が高いので、珍しいのではと記録を...記事を見る »
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書評担当者:冬木糸一
進化と物理法則の繋がりを深掘りする傑作
二〇一九年はジョナサン・B・ロソス『生命の歴史は繰り返すのか?』など物理法則と生物の進化の繋がりを解き明かす素晴らしいノンフィクションが多数刊行されたが、チャールズ・コケル『生命進化の物理法則』(藤...記事を見る »
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書評担当者:北上次郎
異才・竹宮ゆゆこの元気百倍青春小説だ!
最初は少々読み辛い。若いころなら少しくらい読みにくくても辛抱して最後まで読んだものだが、加齢とともに辛抱がきかなくなっているので、これは途中で挫折するかも、とその段階で予感を抱いた。途中でやめちゃう...記事を見る »