新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2020年4月号掲載
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書評担当者:小財満
孤軍奮闘の生物学探偵セオ・クレイが帰ってきた!
今月は「これぞ大作!」という単行本作品ではないが、ピリッと辛い刺激的な文庫作品四作をご紹介。まずはアンドリュー・メイン『生物学探偵セオ・クレイ 街の狩人』(唐木田みゆき訳/ハヤカワ・ミステリ文庫)。...記事を見る »
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書評担当者:林さかな
ル=グウィンのクリアな思考に圧倒される!
『暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて ル=グウィンのエッセイ』(アーシュラ・K・ル=グウィン/谷垣暁美訳/河出書房新社)の表紙写真は、公式サイトにずっと置かれていた本人の画像。本書は生前最...記事を見る »
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書評担当者:大森望
乾緑郎の改変歴史時代SF《機巧のイヴ》三部作完結!
新春恒例の『SFが読みたい! 2020年版』が出て、「ベストSF2019」が発表された。海外篇1位は劉慈欣『三体』。国内篇は、新鋭・伴名練の第一短篇集『なめらかな世界と、その敵』が、酉島伝法『宿借り...記事を見る »
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書評担当者:千街晶之
紙の本ならではのミステリー『紙鑑定士の事件ファイル』
「宝島社は、電子書籍に反対です」という新聞広告が話題を呼んだのは二○一○年のことだったが、二○一九年からは同社も一部の自社刊行物の電子配信を始めている。時代の流れや、著者や読者の要望には抗えなかったか...記事を見る »
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書評担当者:大塚真祐子
絲山秋子『御社のチャラ男』は会社員小説の金字塔である!
サラリーマン小説とも経済小説とも異なる「会社員小説」をひとつのジャンルととらえ、物語から炙りだされる「会社員」の姿をじっくり論じたのが、二〇一二年刊の伊井直行『会社員とは何者か? 会社員小説をめぐっ...記事を見る »
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書評担当者:冬木糸一
人類の理性と共感を信頼するピンカー『21世紀の啓蒙』
今回まず紹介したいのは、『暴力の人類史』で、我々が地上に出現して以来もっとも暴力が少なく、平和な時代を暮らしていることを明らかにしてみせた、スティーヴン・ピンカーの最新作『21世紀の啓蒙 理性、科学...記事を見る »
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書評担当者:北上次郎
伊吹有喜『雲を紡ぐ』の あちこちで立ち止まる
ふわふわとした感触がいい。初めて羊毛に触れたときの美緒の驚きがあまりに新鮮なので、まるで自分が触っているかのように錯覚してしまう。伊吹有喜『雲を紡ぐ』(文藝春秋)だ。 あるいは「子どもといっしょに...記事を見る »