新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2020年11月号掲載
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書評担当者:北上次郎
松尾清貴の歴史小説『ちえもん』がすごい!
すごいすごい。松尾清貴『ちえもん』(小学館)だ。冒頭近くの、巨大な石を持ち上げようとするだけのシーンがなぜこれほど興奮を呼ぶのか。それはたぶん、文章に力が漲っているからだ。躍動感に似たその力が、読み...記事を見る »
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書評担当者:冬木糸一
老化メカニズムを解明する最前線の一冊
今回まず紹介したい話題作は、デビッド・A・シンクレア、マシュー・D・ラプラントによる『LIFESPAN 老いなき世界』(梶山あゆみ訳/東洋経済新報社)だ。シンクレアは老化の原因と若返りの方法に関する...記事を見る »
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書評担当者:大塚真祐子
『一人称単数』は新しい村上春樹の短編集だ!
6年ぶりの短編集として刊行された村上春樹『一人称単数』(文藝春秋)には、8作品が収録されている。村上作品を体現するフレーズの一つ「やれやれ」は、今作では中ほどに所収の「「ヤクルト・スワローズ詩集」」...記事を見る »
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書評担当者:千街晶之
芦沢央の連作ミステリー『僕の神さま』にお見事!
「神さま」と呼ばれている小学生が探偵役──と記すと、ミステリファンは麻耶雄嵩の『神様ゲーム』『さよなら神様』を想起するかも知れない。しかし、神託のように百パーセント無謬の答えを出し、犯人に非情な天誅を...記事を見る »
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書評担当者:大森望
すばらしく魅力的な高山羽根子の偽史を見よ!
今年のSF界ビッグニュースのひとつは『首里の馬』の芥川賞受賞。その高山羽根子の、待望ひさしい初の書き下ろし長編『暗闇にレンズ』(東京創元社)★★★★★がついに出た。〝記録〟というテーマは『首里の馬』...記事を見る »
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書評担当者:林さかな
"見えない存在"に光を当てる『サブリナとコリーナ』
コロナ禍で外出することがかなり減ってしまい、自分の世界がどんどん小さくなるような今、小説を読むと少し見える範囲が広がる。 『サブリナとコリーナ』(カリ・ファハルド=アンスタイン/小竹由美子訳/新潮社...記事を見る »
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書評担当者:小財満
『指差す標識の事例』は珠玉の歴史ミステリーだ!
八月、九月は年末のランキング本に向けて翻訳ミステリも点数が多いが、そんな中で今月の一冊目は一九九七年発表の歴史ミステリの傑作、イーアン・ペアーズ『指差す標識の事例』(池央耿・東江一紀・宮脇孝雄・日暮...記事を見る »
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