新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2021年1月号掲載
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書評担当者:北上次郎
王谷晶『ババヤガの夜』に血がどんどこ脈打つぞ!
なんだか愉しくなってくる。どんどこ血が脈打ってくる。王谷晶『ババヤガの夜』(河出書房新社)だ。 暴力団に拉致されても音を上げず、果敢に闘うファイターながら、自分を襲ってくるドーベルマンを殺すことが...記事を見る »
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書評担当者:冬木糸一
プロパガンダを警告する『操作される現実』におののく!
アメリカ大統領選が民主党バイデンの勝利で幕を閉じたが、近年の大統領選の戦場は、SNSにまで拡大している。多くの人が気づかないうちに自分たちの陣営を支持し、相手を嫌悪するように、操作を画策する勢力が存...記事を見る »
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書評担当者:高頭佐和子
過去を突きつけてくる吉田修一『湖の女たち』
二〇二〇年を、「コロナと『日没』の年」と名付けたい。得体の知れない何かがじわじわ近づいてきて、気がつくとその渦中にいる。未体験の恐怖に、心を侵食された記憶が後々まで残りそうだ。既に多くの書評で絶賛さ...記事を見る »
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書評担当者:古山裕樹
幻惑に満ちた袋とじミステリ『鏡影劇場』を満喫!
ミステリの分野では、巻末部分を袋とじにした作品が世に出ることがたまにある。 封じられた部分を一度開いてしまったら、もう元には戻せない。切り開いてしまうには決心が必要だ。思わずハサミを入れてしまうく...記事を見る »
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書評担当者:大森望
大阪万博SFの決定版牧野修『万博聖戦』登場!
EXPO'70から半世紀、ついに大阪万博SFの決定版が登場した。『月世界小説』以来5年ぶりの書き下ろしSF長編となる牧野修『万博聖戦』(ハヤカワ文庫JA)★★★★½である。物語の始まりは1969年。...記事を見る »
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書評担当者:藤ふくろう
男尊女卑の地獄に風穴を開けるシスターフッド小説『誓願』
2016年アメリカ大統領選挙で話題になったディストピア小説『侍女の物語』の続編、マーガレット・アトウッド『誓願』(鴻巣友季子訳/早川書房)が、2020年アメリカ大統領選挙の時期に刊行された。"超保守...記事を見る »
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書評担当者:吉野仁
キング『眠れる美女たち』の圧倒的筆力に溺れる!
今月は、質、量ともにキングの月。スティーヴン・キング、オーウェン・キング『眠れる美女たち』(白石朗訳/文藝春秋)上下二段組み九〇〇頁をこえる大長編だ。 女子刑務所のある町ドゥーリングで、異常な事件...記事を見る »
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