発表! 2019年いちばんおすすめの文庫本は『戦場のアリス』に決定!
文=本の雑誌特派員
書評誌「本の雑誌」が毎年年末に丸ごと文庫本を紹介するガイドブックとして刊行している『おすすめ文庫王国2020』にて、本の雑誌が選ぶ2019年度文庫ベストテンを発表!
1位に選ばれたのは、『戦場のアリス』ケイト・クイン(ハーパーBOOKS)。実話に基づく第一次大戦下に暗躍した伝説の女スパイ・イヴと行方不明になった従姉のローズを探すためにアメリカからロンドンに渡ってきたシャーリーの人生が交差する傑作歴史ミステリー。
2位は、『小林秀雄 江藤淳 全対話』(中公文庫)、3位は本年『罪の声』(講談社文庫)も大ブレイクした塩田武士の『盤上に散る』(祥伝社文庫)が選ばれた。以下の順位は下記に。
また『おすすめ文庫王国2020』では、各評者によるジャンル別ベストテン(現代文学、恋愛小説、SF、時代小説、エンターテインメント、国内ミステリー、海外ミステリー、雑学、ノンフィクション、ライトノベル)や18年ぶりの新作発売で大フィーバーとなった「十二国記」の発売当日のレポートなども掲載している。
〈本の雑誌が選ぶ2019年度文庫ベストテン〉
1『戦場のアリス』ケイト・クイン、加藤洋子訳/ハーパーBOOKS
2『小林秀雄 江藤淳 全対話』小林秀雄、江藤淳/中公文庫
3『盤上に散る』塩田武士/講談社文庫
4『その雪と血を』ジョー・ネスボ、鈴木恵訳/ハヤカワ・ミステリ文庫
5『淳子のてっぺん』唯川恵/幻冬舎文庫
6『おめかしの引力』川上未映子/朝日文庫
7『悪寒』伊岡瞬/集英社文庫
8『へろへろ 雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々』鹿子裕文/ちくま文庫
9『図説日本未確認生物事典』笹間良彦/角川ソフィア文庫
10『愛の顛末 恋と死と文学と』梯久美子/文春文庫
『おすすめ文庫王国2020』
A5判並製 112ページ 定価(本体800円+税)
ISBN978-4-86011-437-4
2019
年12月6日発売