連載第2回 1月その2
1月14日
休みあけて出勤したら案の定「指輪物語 1」は売切。重版日覚えてて来て下さった方たちに平謝り。レジの人たちも今回ばかりは問題なく案内してるよう。やっぱり切迫感がいつもとちがうからか?
1月15日
今日発売の「ブルータス」は本の特集号。「折角のジム・ウードゥリングの表紙があまり目立たず残念」てなことを言ってめくっていたら雑誌担当の川原田嬢が本紹介をしてました。(「青空の方法」宮沢章夫)
「さすが看板娘」とからかったらしかられました。
1月16日
新刊PHP。平野啓一郎は装丁が地味でパッとしない。
坂田靖子「サカタ荘221号室」。エッセイ中心なのでいそいそと幻想文学コーナーへ。(このコーナーこうゆう時便利なのです。)
芥川・直木賞選考会の日なので遅番の人に発表の連絡があった場合の対処法を指示して帰る。店の在庫状況からすると石田衣良の「娼年」だとうれしいのですが、多分違うんだろうな。
1月17日
直木賞は唯川恵の「肩越しの恋人」と山本一力の「あかね空」。
こんなことなら年末に並べてた”北上次郎ベスト10”追加をちゃんと出して引っ張っておけばよかった。年あけ「あとちょっとで完売だから売り切って終わりにしよう~」などと呑気にしてる場合ではなかったね。
と、これまた呑気に家から電話。休みなのですが、唯川恵の既刊分の注文はどうするのですか?と朝イチで起こされました。最近の長編小説を中心にと方針だけ決めてまた寝る。こうゆうとき他の書店はどうしてるのかとても知りたい。
1月18日
朝来たらジャン・ボードリヤールの「不可能な交換」が三箇所くらいに積まれていてびっくり。
「文芸書コーナーにもこっそり置こうと注文は出してたけどこんなに頼んでないよう。」と昨日出勤の文芸係に聞いたら「たくさん売る気なんだなと思って」って・・・。
仕事後、青山ブックセンター本店で金井美恵子トーク&サイン会。
対談相手の映画監督の青山真治氏の髪の毛がばっさり短くなっていてびっくり。(結構、知ってる人が多く、それもびっくり)
ついでにABCで閉店までぶらつく。オンデマンド出版のリキエスタの本が並んでおり、うらやましく思う。(あとで確認したら、普通に取次店通して入るとのこと)
1月19日
今週の売れ行きをチェック。朝日の書評(久世光彦と川上弘美が書いてた)のせいか河野多恵子の「半所有者 」がよく売れてる。追加。今さらになってしまったが既刊も並べて場所作ることにする。
あと目立ってたのは徳間デュアル文庫の「かめくん」北野勇作。これも単行本のSFコーナーに既刊並べてみることに。これも今さらかしら。
あとは「模倣犯」の在庫チェック。大分、底が見えてきた。いつまでうれるんだろう?
1月20日
「次回フェアをファンタジーで」と適当に口走ったらあっさり決定。
決まってからどうしようか大悩み。やっぱり、スコットランドの旅行記とかも一緒に 並べてなどと欲をだしているのだが、時間も知識も足りなさすぎはしまいか?(次回、2/10の週から開始なのです)
1月21日
昼礼時、昨日の新宿の爆弾事件で話題になった直木賞の本の話題で得意気に「テロリストのパラソル」と書名を言ってから、少し、嫌な気持ちになる。
納品少ないのと雨のため暇。営業に来た版元さんをつかまえフェアの相談など。
今日もジェイミー・オリヴァーの「裸のシェフ」(テレビ東京)を見逃した。