連載第4回 2月その1
1月31日(木)
今日になって火曜の倉庫行きの疲れがでる。背中痛し。
友人の出産祝いなどを買う。イエナがないので待ち合わせが鳩居堂(文房具屋)になる。呉服屋で座布団を買っておでん屋に行った。どこも、釣り銭の渡し方など美しく、買い物するのが楽しい。
2月1日(金)
文春の営業の方に「猛スピードで母は」の決定入数を教えてもらう。
渋い数字のため、仕入れの人たちと”「インストール」は何冊、吉田修一は、「GO」は”とそれらしき本の売数を持ち出して説得。なんか押売みたい。
昨日の新刊の草思社の「神秘な指圧師」V.Sナイポールの本、装丁が晶文社の本のよう。月が変わり、新刊の量が激減。ホッとする。
2月2日(土)
昨日、人事移動の内示があった。よくよく考えてみたらすごく仕事が増えることに気づき、どんどん落ち込む。
しかもトイレに入ってたら鼻血もでた。お客さんびっくりしてた。チョコの食い過ぎか? 驚かせてすいませんでした。
ダーマとグレッグは最終回(次回、放送予定は来年春とのこと)で楽しみがひとつ減って、がっかり。
2月3日(日)
松本仁志の「シネマ坊主」(日経Bp)のスリップがかなり上がっているさすが渋谷の日曜日。
「アメリ」(リトルモア)も今更になって朝日新聞の”ベストセラー快読”に載るとは思いませんでした。ところでそのベスト、リブロ池袋店のデータを使用してるのですが、7位に「三谷幸喜のありふれた生活」が入っているのを発見。たくさん入荷したのか、うらやましいよう。
2月4日(月)
ほったらかしにしていたフェアの件、本日最終締切のため必死になって発注。なんでいっつもこんなことしてるんだろう?と遅すぎる反省も。
指輪物語含むファンタジーのフェアは過去にしたことがあるため既視感に襲われつつ、今度は大笑いするくらいどれも売れるといいなあと。勢いで沖積社の本(当店は返品不可なのですよ)を多めに注文。
2月6日(水)
昨日は休み。昨日のうちに戸梶圭太「牛乳アンタッチャブル」入荷。数少なすぎる。双葉社はいつもそうだ。人が盛り上がってる時に限って少ない数を入れてくる。など言いがかりに近いことを口走っていたらもう、追加出してあるとのこと。常日頃、戸梶圭太のこと騒いでた甲斐があったな。今回もプレゼントやらモデル募集やら付属品も盛りだくさん。何がしたいんだか、やっぱりわからん。
2月7日(木)
リトル・モアより「初恋」中原みすず入荷。”三億円事件の女子高生”の人が書いた三億円事件についての小説なんだが、かわいい装丁だしどうやって売ればいいんだろうか・・・。早く週刊誌とか新聞とか出てくれるといいのだけど。
早川「アイスマン」ジョー・R・ランズデールも入荷。「ボトムズ」の余韻がまだ残っているだけに、ちょっと出るのが早いのでは?
2月8日(金)
三島全集の追加分が到着。未発表短編の入っている刊のため思い切ってたくさん頼んだのだが、分厚く、でかいのに難儀。売場に出せない分をバックヤードに放置して会議のため日比谷に逃走。すまん、みんな。何日かすれば売れるから。
2月9日(土)10(日)
人事異動の発表のあと、たいした話もないまま一週間すぎてしまいだんだんと今後に対して不安が増大してゆく。
文庫担当だが、文芸書もフォローしてやってくれって、無理な気がするんですが・・・店長?
といった話を日曜日ようやくしたのだが、言われてることは理解できるがまったく自信がおきない。今でさえ容量こえて仕事してる感が拭えないのになあとぐずぐずとした気持ちで一杯だ。
これから3月にかけて学生アルバイトさんたちも半分は入れ替えだしどうなっちゃうんだろう。
といってもお客さんはくるし、荷物も止まらないので働くんだろうな。上手く乗り切れればいいけど。