連載第16回 6月その3
6/20(木)
「片想いさん」(坂崎千春 WAVE出版)鳥の詩集のカバーがきれいで購入。
内容はエッセイで本の紹介がちらほら入ってるのですが、この本が他人事と思えないセレクション。まあ、これがスタンダードといえばそのとうりなんだろうけど。
お昼たべつつ読んでいたら、不覚にもぼたぼた涙が。
”恋と本とごはん”恋の比率が低かったせいか、ポップ音楽の神様のおかげかなどと我が身を省みて本の内容と距離をとろうと必死。
6/21(金)
休みあけて、集英社文庫新刊の手直しなど。今月も唯川恵、浅田次郎、真保裕一と安心ラインナップ。売れてくれよな。
あと、フリーペーパー「カエルブンゲイ」の新しい号もきてました。さっそく読みふける。
午後、早川SF「妻の帝国」到着。佐藤哲也だー、また妻だー。
6/24(月)
恒例新刊増大時期に。「ロジカル・ナイトメア怪奇幻想ミステリ150選」(千街晶之 原書房)「カリナン」(春江一也 集英社)季節名がタイトルになくて変な感じ。
「魔笛」(M・ゾーヴァ 講談社)文芸コーナーに並べると絵本は大きいやとしみじみ。「氷の刃」(ポール・カーソン 二見文庫)著者はダブリンの小児科医、アイルランドかあ。
ジャネット・ウィンターソンの「オレンジだけが果物じゃない」国書刊行会がいつの間にか並んでる。そーいや水声社のハロルド・ジェフィがきてないじゃんと気になり電話で確認。七月末には出したいとのことです。
6/25(火)
角川文庫新刊。「新耳袋1.2」小さいと恐さも最小限になりそう。なんて、よく見ると怖い表紙なのです。その点、林真理子の新装丁シリーズは文庫魅力を盛り上げているような。あと河村隆一、重松清、川島誠「ユリイカ」と夏・青春なラインナップ。
「ペイ・フォワード」「ショコラ」とブックプラス文庫もお目見え。
今日の難題。「目次のコピーで本を探せ!ヒントは文庫」って、まあ目次以外に右下に原題と著者名などといった英字の情報(あれはなんというのでしょうか?)がたくさんあったので楽チンなんですが、見慣れない目次形式にあわあわと。調べたところ、サンリオ文庫でした。
本家(?)クラフト=エビングの「変態性欲の心理」到着。昨日入荷後、心理学コーナーに行った模様。装丁もクラフト=エビング協会なら最高だったのに。とかなんとかいいながら、さて?どこのコーナーがいいんでしょうかね。
6/26(火)
ドン・デリーロと多和田葉子(青土社のは先に到着済み)の名が新刊リストに。とっとと仕事を終えて、買って帰るぞと朝から一日の仕事計画をたてる。
この時期の私の仕事は来月のシフト制作。先月、シフト記入シートの元版を強化させたので、作業がはかどること。うかれて、フロッピーにシール(チェブラーシカ)を貼ったりしてみる。ヒマなのか?あと、夏の文庫フェアの場所計画調整など。
帰り”給料でたよレコ買いツアー”に出てきた旦那と合流。渋谷のHMVに久しぶりに行ったら改装してフロアが増えてました。
「アンダーワールド上・下」ドン・デリーロはあんまにも分厚いのと装丁のせいか積んでるだけで本がゆがみそうな気配が。
6/27(水)
「アンダーワールド」初日に結構売れてて、まずはホッと。
「コンビニララバイ」あっという間に在庫が薄く。書評コピーポップの成果というより、あんだけ北上氏が言うんならね(23日朝日新聞)といったとこか。
昨日、荷割れした「サイバラ茸」(講談社)到着。次の日届くとわかってても現物みるまで落ち着かず。講談社はこれから何ヶ月か西原出版物が続くそうです。
午前中、講談社の新刊会議。来月は真保、東野、舞城(単行本です)、高野和明(13階段の人)と目白押し。調子にのって数字を決めてしまいましたが、さてどう並べる?
新刊は今日もゴージャス。「龍宮」(川上弘美、文春)「文壇アイドル論」(斉藤美奈子 岩波)など。とっかえ甲斐のあるラインナップ。流転の海最新刊「天の夜曲」(宮本輝 新潮)や高村薫と新刊台、どれも装丁の”文芸書”感が強くきらめいております。(って金色使ってる本が多いんですよ)
文庫は問い合わせ多くて大変だった、三笠・王様文庫の江原啓之「スピリチュアルセルフカウンセリング」到着。
明日発売のユリイカ高野文子特集、待ちきれなくて裏で触っているうちに閉店。
6/28(木)
美容院なる所に行って、ますっぐパーマ。パーマ中は集中して本が読めるのだが先に「朗読者」を読んで泣くに泣けず悔しい思いをしたことがあるので、今日は泣きそうにもない岩波新書「小説教室」高橋源一郎を持って行く。が、泣いちゃうんだよな、なんでなんだか。
夜、「少林サッカー」を遅ればせながら見る。帰り道、さっそくアチョーってその気になってるバカ夫婦。(おおむね私)