錦町のお嬢

　風邪を引きそうです……というか、もう引いているのかも知れません。
　なぜこんな弱気な風邪っぴき宣言をするのかと言うと、風邪を引いた原因が「酔っ払って絨毯の上で裸で寝ていた」という心苦しい理由だから。明け方、母に名前を呼ばれるまで意識が素っ飛んでました。多分ね、お酒飲んで…もう寝ようと思って……着替えようと思って………寒いからお布団の電気毛布を入れて少し待とうと思って……………その間に足上げストレッチでもやろうと横になった………………んだと思います。（裸なのはストレッチに邪魔な服をそのとき着ていて痛かったらしい）そんで朝までそのまま。
　えっ、ダイエット中で禁酒してるんじゃないの？と仲間の書店員さん達からツッコミを入れられそうな出だしですが、そう“一応”禁酒中。２週間前の“絶対”禁酒宣言から、スポーツクラブのトレーナーさんに「寝る前の酒は痩身の大敵なので寝酒はやめて、就寝３時間前くらいなら飲んでも良いですよ」と言われ、ルールありの禁酒に切り替えました。これがイケナイ。夜お酒が飲みたくなると「いいやこれから３時間おきてるもん。飲んじゃえ～」と違うスイッチが入るんですね。で、深酒になる、と。
　母に常々「そんなに飲むと太るよっ。もうお酒やめたら？」と言われていますが、♪私の舌(タン)はお酒の味が分かるタン。神様からの頂き物、お母さんありがとう♪と酒好きである事を謳歌している毎日なのでなかなかやめれませんね。

　楽しいかな、私の周りにはお酒好きさんが多いです。業界的にも仕事と酒は切り離せないもの。
　
　何かにつけお会いする機会が多い他のお店のコミック担当さんも酒好きでお強いです。渋谷のブックファーストのＳ谷さんは“飲み会大王”で、打ち合わせや打ち上げを兼ねた飲み会に引っ張りダコ。180cm以上ある身長に見合った飲みっぷり。ハイスピードで流し込み、沢山飲んでも全然酔っ払わない凄い人。
　“飲み会女王”もいますよ。（多分嫌がるのでお店の名前は伏せますが）都内の某書店のコミック担当のＴさん。華奢で小柄な体の何処に？というほどペースが速いです。色んなお酒を次々飲むの。でもやっぱりいくら飲んでも酔っ払わない、顔にも出ない。　　　
　私が師匠と頼りにしているＷさんという女性はたいそう陽気なお酒のみで、酔えば酔うほど“漫画愛”を語ってくれます。京王線の沿線の某書店のコミック担当Ｙさんは超甘党で酒飲みと言う変わった方ですが、静かに厳選し、自分の体質にあったお酒をじっくり飲まれます。時々「ナガシマさんコレ好きそう」と私好みのを教えてくれるのも嬉しいですね。　そうそう、今年の新年会という名の飲み会にははるばる京都から酒飲みに来てくれた人もいました。（恵文社の宮川さんありがとう）

　ん？　書いてるうちに　思ったんですが、お酒の飲み方ってその人の仕事の仕方に通じるものがありますね。酒の席というのは人間の本性が出てしまうので当たり前かもしれませんが、大きな書店で次々フェアを打ち出すＳ谷さん、様々な本に造詣が深いＴさん、忙しければ忙しいほどパワーが溢れるＷ師匠。色んな事を教えてくれるＹさん、フェアの呼びかけにいつも一番に乗ってくれる宮川さん。そのまんまじゃん。

　“独り酒”が大好きで、お家で飲むお酒が一番美味しく感じます。もちろん皆で飲む酒の席も好きで、自分から仕切ったりしますが、人前ではあまり量は飲みません。何か嫌な事があると酒に逃げる傾向もあります。独り酒は深酒になる傾向あり。↑これが私。仕事をする上で反省すべき点が酒の飲み方から浮かび上がります。
　明日から「仕事と酒の飲み方の因果関係」について周りの人に色々聞いてみようかな。お酒飲めない人は甘い物の食べ方でも置き換えれそうですね。疲れてるときに摂取したくなって、体を維持するためというより体が欲しがる嗜好品としては　お酒もスイーツも似てると思います。同じ糖類だし。

　そんな研究する前に、己の生活を見直せ。仕事がどうとか理由をつけて深酒を容認するな、と心で警笛が鳴っています。冒頭の風邪の一件は　穴があったら入りたいくらい恥ずかしい、自分でも信じられない事件でした。己への反省を込めてあえてこの場で皆様にお届けします。こんな自業自得の風邪っぴきは嫌だ。こんなかっこ悪い酒飲みは嫌だ。　
　実は明日で一個、年をとります。誕生日なの。今まで、年齢を誤魔化さずにハキハキと答えていたのですが、誤魔化した方が相手のためにもなる事もある、とこのごろ感じています。女性の年齢には皆さん気を使うようで…「ＯＯ歳です」と告げた後の相手の反応が微妙な年頃。ま、区切りのよい年齢になるので無茶は控えていこう、と思っています。先の失敗を忘れず酒には飲んでも「飲まれない」よう「たしなむ」程度を目指して頑張るぞ～～。オーーーーー！！