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第23回:~丸善・丸の内本店OPEN!~ その1

 世界一のシェアを誇る読売新聞さんにも取り上げられ、益々話題沸騰の「首都圏・書店戦争」。口火を切ったのは「丸善・丸の内本店」オープンです。
 業界人を招いてのプレオープンとマスメディア戦略が大当たりして、業界内では注目の的!! 今や業界人3人集まればこのお店のお話が始まります。
 すわっ、丸の内へ、とばかりに遅ればせながら視察に行って参りました~以下、レポートです★ 

 どうよっ、前評判では「百貨店」のような、書店としては異端な作りの空間だとか。想像では、入り口を入ると正面に螺旋階段があってビビアン・リーでも降りてくるのかな?と期待度500%MAX(せっかくお邪魔するなら一番盛況な平日午後6時なんていかがでしょうか?)
 
 場所もうろ覚えのままJR東京駅の丸の内北口を出て、すぐの立地に「ほえ~」と感動。近未来的なビルの端っこにローマ字で「MARUZEN」って見えますよ。人の波にもまれながらやっとビルにたどり着きました。入り口から人、人、人。
 1階は「ビジネス書と資格試験書」の専門フロア♪ 見渡す限りスーツ姿の30代~50代までのオジサマで賑わっております。入り口からの第一印象は「結構、普通」ですかね。でもオジサマの数にちょっと酔い気味。
 一人乗り用のエスカレーターに乗って2階へ上がると「実用書」や「雑誌」のエリアへ。
 そのまま3階へ上がると、ドンッと広い書店空間へ招きいれられます。3階は「文庫」「理工」などの専門書、「児童」「芸術」「文学」などの本屋さんらしい本屋さん空間です。私の専門分野「コミック」もこの階に。
 スルリともう一つエスカレーターを上ると「文具」や「メガネサロン」などの丸善さんのお得意分野へ。(ここだけスタッフのモチベーションが物凄く高く感じました。重厚な雰囲気。若輩者には敷居が高いかな? 私は即ユーターンしてしまいましたが)

 兎に角、どのフロアも人でいっぱい!! 賑わってマス。レジも長蛇の列。すげ~。レジにお並びのお客様も凄くリラックスしていて、並んでる人数の割にはイライラしてませんね。レジまでの空間は少しライトを落としたような心が落ち着くカンジになっています。オールフロア全ての本棚が真っ白で統一された「本を選ぶ場所」とはまた違う演出効果で、納得の空間コーディネートです。

 さて、この大型書店「百貨店なみの接客サービスを」がテーマだとか。それぞれの売り場に、本をセレクトできるプロの書店員がいるらしいです。その他、全スタッフOPENまでに他業種でも接客修行をしたほどの「好感接客」を目指しているそうです(BY業界新聞)。
 いや~そういう心がまえのお店には、是非「問い合わせ」はしなければいけないでしょう!? さて、さてどんな対応をしてくれるのかな? 胸躍る小悪魔心のリエコさん☆
 問い合わせは私の専門分野のコミックだとちょっと卑怯なので、大きな書店に期待する「過去のヒット作品」を尋ねてみましょう。
 
 人で満員の店内の中、お客様の導線に気を使いながら作業しているスタッフさんを発見! 周囲に気を配る姿が好感を呼びます。お問い合わせは彼女に決定!!
 「スミマセン、動物占いの本って何処にありますか?」と聞いてみました。こだわりの好感接客はどう反応するのでしょうか?
 しっかりと私の目を見つめ「ハイ、いらっしゃいませ。動物占いの本ですね。只今検索してまいりますので少々お待ち下さい」とハキハキと答えてくれました。ポケットから取り出したメモ帳にちゃんと書きこんでいたのが、また高感度・大!!
 実はね、この質問は凄く意地悪いの。「動物占い」は2001年のベストセラー書。一番有名なのは「小学館文庫」の久保キリコの挿絵のもの。こちらは在庫があれば文庫のエリアに置いてあるものです。でもあくまでも「占い」なので、通常は実用書の占いコーナーにも展開しています。その上、正式名称では「動物占い」ですが出版物ではこの名称はあまり使われてなくて「キャラナビ」とかに変換されてます。したがってコンピュータ検索ではなかなかヒットしずらいアイテム。本の流れを理解している書店員ならまず「小学館文庫」の棚を見て、次に実用の棚を確認するでしょう。本の表紙とかが頭にポポンッとひらめくはず。

→つづく

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