村上氏が電子書籍会社設立。初年度に1億円目指す

文・写真=新文化編集部

村上氏が電子書籍会社設立。初年度に1億円目指す
左から船山氏、村上氏、よしもと氏

11月4日、村上龍氏が都内で記者会見を行い、5日付で電子書籍の制作・販売会社「G2010(ジーニーゼロイチゼロ)」を設立すると発表。社長は同氏の小説『歌うクジラ』(講談社)の電子化を手がけたグリオの船山浩平社長が兼任し、村上氏は取締役に就く。初年度は、同氏のデビュー作『限りなく透明に近いブルー』、よしもとばなな氏『Banakobanashi/ばなこばなし』、瀬戸内寂聴氏の作品など約20点を刊行、売り上げ1億円を目指す。

村上氏は会見で「電子書籍の登場で、読者に作品を届けられるツールが増えた。しかし、出版社は紙の本作りのプロであって、電子書籍を作るプロではない。出版社と組むよりもIT企業と組んだ方がいい」と設立の趣意を話した。今後、作家が直接、電子作品を販売する機会が増加しても「出版界が縮小することはあっても崩れることはない」と述べた。

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